ユングの呼んだ個性化の過程、自分を見つめる作業の重要性

前回紹介したような、

ステレオタイプ的な勘違いを
追い求めてしまうあまりに感じる
うわべの幸福感に惑わされず、

本当に自分らしい人生を手に入れるためには、
どうすれば良いのでしょうか。

やはり、

それにはまず、本来の
自分をしっかりと見つめ、

その本質を理解することが大切なのです。

つまり、

その1つの方法として、
性格心理学を学ぶことなのです。

こうした自分を知る作業は

ストレスに押しつぶされて
カウンセリングに通うような
苦しみを抱える人だけに
必要なわけではありません。

一見、苦しみや不安とは無縁に
暮らしている人にとっても
非常に重要な作業なのです。

例えば、

職場やサークルでも、
近所のホームパーティでも
飲み会であっても

そういった賑やかな場に出席した後、

精神的に疲れたり、
虚しさを感じる人もいると思います。

そういう人は、

「一人でお酒を飲むなんて
寂しいしつまらない!

大勢でワイワイ飲むお酒は
健康的で楽しい!!」

といったステレオタイプ的な
一般論に疑問を抱かずに、

「楽しいはずだ」と
思い込んでいるだけかもしれません。

その人の本当の性格にとっては
仲間とワイワイ騒ぐ飲み会よりも
一人でゆっくりグラスを傾ける
飲み方の方が、

合っているのかもしれません。

本当の自分を知らずに
勘違いした自分の思い込みを
続けることで、

じわじわと精神的な
ダメージが積み重なるかもしれません。

また、

活動的で人気者と友人との
付き合いをどこかでしんどいと思っている
ということがあるかもしれません。

そういう人は、

本当は穏やかで物静かな友人と
波長があう性格なのに、

友人選びを間違っていることから
一緒にいても気分が落ち着かない
のかもしれません。

それに気づかないために、

「誰からも好かれる人と仲良しなのに辛いなんて、
自分はおかしいのだろうか」

と自分に非があるかのように勘違いし、
自信をなくしてしまっているのです。

このように、

自分に合わない人間関係、仕事、恋愛、
生き方を選択してしまっているがために、

なんとなく憂鬱で、居心地の悪い
思いをしながら生きている人は
たくさんいるのです。

むしろ、自分にとって常に
最適な選択をしている人の方が
少なくないかもしれません。

多くの人が、自分の性格や本来の
特質を真正面から受け止め、

まっすぐに理解する作業をしないまま
生きているからなのでしょう。

確かに自分を見つめるということは、
心理的に重苦しい作業かもしれません。

覗きたくない本心や、他人にあまり見せたくない
本来の姿と向かい合うこともあります。

けれど本来の自分の声に耳を傾けず
本当に自分にあった生き方を見つける
ことはできないのです。

ユングはこのような本当の自分を見つめ、

自分らしく生きていくようになることを
「個性化の過程」と呼び、
重視しています。

そして、

この個性化の過程が行われていなかったり、
なんらかの理由で行き詰まってしまった時、

心の不調や病が生じると指摘しています。

心理的な症状を訴える人々が増えている今の時代、

この自分を見つめるプロセスは、
より一層必要なものとなるでしょう。

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