人類の暴力性・残虐性は減少している、攻撃性も低下している

アメリカの心理学者
スティーブン・ピンカーは、

人類の歴史の中で徐々に
暴力や残虐性が減少してきた
事を実証しています。

国が行う残虐な行為の頻度も程度も
どちらも減少しており、

暴力犯罪も全体を見れば
徐々に減少しているそうです。

それは古代から現代へと
歴史を辿ってもそうですし、

ここ数十年の時代変化を
見てもそうらしいのです。

この問題を考えるときに、

特定の特異なケースだけに
注目して議論しないことが重要です。

なぜなら特定のケースだけを
取り上げてしまえば、

事実ではない主張も可能に
なってしまうからです。

例えば、

東京の電車で中高年が引き起こす
暴力事件が話題になることがあります。

席を譲ってくれるのも
マナーが良いのも、

中高年よりも若者だという意見があります。

その一方で、

心理学の研究では、全体的に
年齢と共に攻撃性は低下する
傾向が見られます。

どちらが正しいのでしょうか?

どちらも正しい可能性があります。

時代とともに、或いは年齢と共に
攻撃性は低下する可能性はあります。

そして若い世代ほど、
攻撃性が低い可能性もあります。

その一方で、

年齢が上がると攻撃性が
低くなるということもありえます。

しかしそれでも、

もともと攻撃性が低い下の世代から見れば、

下がったとは言え、中高生の攻撃性が
相対的に高いままに見える、

事も考えられるからです。

また、日本の人口分布上、
今は若者世代よりも高齢者の方が
人数が多くなっています。

すると攻撃的な行動をとる
中高年の人は一部だったとしても、

人数としては目立ってしまう
という事も考えられます。

毎年の成人式シーズンで

「式で荒れる若者」をマスコミが
報道することが恒例になっています。

そういう報道を見れば、
若い世代ほど大人しく、

コミュニケーション能力が高くなっている
という意見には反対したくなる事でしょう。

しかし、全国の会場で新成人たちが
皆あのような振る舞いをしているのかと言えば、
決してそうではありません。

どんなに極端な個人や集団がいても、

それを大きなカテゴリに一般化することには
慎重な姿勢を保つことが必要です。

宝くじであれば、ジャンボ宝くじで
1等の数億円が当たる確率は
1000万枚に1枚です。

確率を計算すれば、
とても当たる気がしません。

しかし一方で、

毎年宝くじが発売されれば
必ず数人から数十人、1等を
当てる人が存在します。

確率に焦点を当てれば、
「当たらない」と思い、

一等を当てた幸運な個人に
焦点を当てれば「当たる」と
感じてしまいます。

この両者は別の観点であり、

両方を同時に考えることは
とても難しいことです。

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