心の動き性格を把握する、心理学の操作主義と操作的定義

心理学という学問は、

行動の集合や行動の背後にある
「心の動き」に名前を付けることで、
研究の対象とします。

その名付けの際には、

「どうやってそれを把握するか」

という手続きがセットになります。

これを操作主義と呼びます。

例えば、

「記憶力」という言葉があります。

こう聞くとなんとなく、

記憶力が高いと多くのことを
覚えられる、

記憶力が低いとあまり
ものが覚えられない、

といったイメージがあります。

しかし、

記憶力とは一体なんなのか?

と考え始めると非常にややこしい
問題なのです。

ここで、

記憶力の定義は何か、という
ことを一旦脇に置いておく、

以下のことを考えてみましょう。

何か覚えてもらう物事
(数字、もの、人、星の名前など)
を用意します。

そして、それらをどれくらい
覚えていられるかという課題を
人々にやってもらい、

たくさん覚えられている人を
「記憶力の良い人」としてみましょう。

ここで、記憶力という具体的
なものがあるわけではありません。

なぜなら記憶力は、形も色も
手触りもわからないのですから。

目に見えないし触れることもできない、
人間の頭の中にあると仮定されるような
一種の概念なのです。

そんな抽象的な概念だからこそ、

把握するのにふさわしいと
感じられる手続きや方法とセット
になることで、

記憶力という概念を扱えるようになるのです。

このような手続きや方法とセット
になった概念の定義を「操作的定義」
と言います。

多少専門的ですが、性格を
考える上で大事な部分ですので、
もう少し考えてみましょう。

例えば、

「勝負強さ」という
個人の特徴を考えてみましょう。

その人の勝負強さを確認する
1つの方法は、本人に尋ねる事です。

「あなたは勝負強い人ですか?」

と聞いて、「はい」か「いいえ」
で答えてもらい、

「はい」ならその人は勝負強い
と判断できるわけです。

ただし、その人は主観的に
自分を勝負強いと思い込んでいるだけで、

大事な場面で本当に勝つことには
関連しないかもしれません。

つまり、

ここでは何を持って「勝負強い」
とするかという定義の問題があります。

個人の勝負強さが実際の勝ち負けに
関連すると考えるのなら、

やはり、じゃんけんやくじ引き、
ゲームなど、実際に勝負を行なって
勝ち上がる傾向があるのかを
確かめたいところです。

やはりここでも

「どのような方法でその概念を確かめるか」

が重要なポイントとなってくるのです。

これは性格の把握でも同じなのです。

性格の研究の大部分は、
アンケート調査によってある人の
性格を把握しようとします。

ある性格の持ち主は、
ある質問をしたら、こう答えるだろう
という手続きを重視するからです。

そして、そのアンケート調査を
作成する際には、

特定の答え方をした人が
本当にそういう特徴を持っているのかを
どうやって確認し、

どの程度の結果が得られたのか、
その内容も論文には書かれています。

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