資産家、お金持ちの資産フライト、税金対策と税務調査の傾向

資産家、お金持ちの資産フライト、税金対策と税務調査の傾向
今回のテーマは、

資産家、お金持ちの資産フライト、
税金対策と税務調査の傾向

について紹介します。

国民の義務として我々は
政府に税金を納める必要があります。

また富を循環したり、配分したり、
貧困者や弱者の救済という意味で、

社会を成り立たす上でも
もちろん税金は大切です。

そしてどの程度の所得額から
どう税金を徴収するかは、

政府の政策によって決められるわけですが、

背後には納税する国民の
意志が存在するわけで、

どういった政策が理想的で
正解かというのは決められません。

そしてどの国でもどの時代でも
議論が巻き起こるわけです。

そして興味深い事に、

世界の多くの国では
一旦富裕層になった人たちは

たいていの場合、国を出ます。

行き先は、ほぼ間違いなく

オフショアか、それに準じる国や地域です。

国を出て行く最大の理由は、

これもやはり税金です。

なぜなら以前も紹介したように、

「5つのフラッグ理論」

PTライフスタイルに基づいて、

世界のどこでも仕事や生活が
できる1%の人々にとっては、

その富を出来る限り
減らしたくないからです。

そのため、所得税やキャピタルゲイン
への課税率が低いか、

或はかからない
国や地域に資産を移動させ、

税金対策をするために資産とともに
自分も国を出るのです。

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資産フライトと税金対策の傾向

日本でも欧米でも政府は
所得税率をどう決めるかは
頭を悩ませる問題のようです。

高額所得者の税率を上げれば
もちろん税収は増えますが、

高額所得者の税率が高すぎれば

「どうせ税金で持って行かれる…」

という意識が働き、勤労意欲は
貯蓄意欲がマイナスになり、

国の経済成長率は大幅に
下がってしまいます。

ところが、貧困層から
浅く広く税金を徴収しようとすれば
今度は選挙で勝てなくなります。

つまりどのような政策でも
常にジレンマを抱えるわけです。

さらに先ほども言ったように
トップの富裕層たちは、

国境を超えた税金対策をします。

また、資産を子供に
継承させたいと思えば、

日本のように相続税、贈与税
が高い国にいることは、
圧倒的に不利です。

だから、今や多くの
富裕層が資産フライトをし、
国を出て行くのです。

資産フライトと海外移住、

これは99%の人々にとっても
もちろんしたいことでしょうが、

99%の人々はそれを実行
できるほどの富を持っていない
というだけの話しなのです。

例えば、

中国ほどお金持ちが国外に出て
行ってしまう国はありません。

これは税金対策の問題も
もちろんですが、

自国に自由がないことも
大きな原因でしょう。

その意味では、最近の日本も

中国に近くなって
来たのではないでしょうか。

お金持ちの税金対策と国の税務調査

ご存知のように日本では
サラリーマンの源泉徴収以外は

確定申告と言う「申告制」で
納税を行うシステムを取っています。

そこでしっかりと納税しているか
をチェックする為に税務調査が
行われるわけですが、

当然、税務署も全ての納税者を
チェックするわけには行きません。

だから必然的に高額所得者を
メインに税務調査を行う訳ですが、

納税者はこうして税務署に
狙われいじめられている
という不平等感覚を味わうわけです。

そこで知恵を働かせて
資産を守ろうという動きが起こります。

海外への資産フライトは
そうした面もあるでしょう。

ところが、

富裕層がどんどん国を出て行くと、

実際に困るのは国家です。

なぜなら、富裕層は
高額納税者となるため、

税収が減って国家の
運営が出来なくなるからです。

しかも、最近の世界の国々は、

ほとんどが借金財政で
少しでも税金が欲しいのです。

そこで税務調査も厳しくなる
傾向があります。

そこで、ここ数年、

日本では税務当局による日本人の
海外資産の監視体制が進んでいます。

税務当局の海外資産監視への
強い姿勢を具体化させたのが、

2014年から運用が
開始された、

「国外財産調書制度」

です。

資産フライトと税務調査の傾向

これは、日本の居住者が

毎年12月31日時点で、

「5000万円超」

の海外預金口座、不動産、株式などの
国外財産を保有している場合は、

所轄の税務署への調書を申告せよ

というものです。

あくまで自己申告ですが、

無申告のまま資産が判明した場合、

一年以下の懲役もしくは50万円
以下の罰金が科せられる、

かなり厳しいものとなっています。

しかもこの資産は

「5000万円超」

といっても、

それは資産から債務を引いた
「正味財産」ではありません。

例えば、

ローンを3000万円組んで、
評価額5000万円超の

海外不動産を所有している場合は
提出する必要があるのです。

資産家、お金持ちの資産フライトの傾向

現在、国税庁の花形部門は

マルサ(査察権限を持つ
国税庁査察部)ではなく、

国際部門と言われています。

ここ数年で国税庁は
海外に職員を派遣して、

日本人の海外資産情報を
直接収集するようになりました。

例えば、

2013年4月からは、

香港に国税庁の職員が
常駐を始めました。

これは財務省の意向で、

香港以外にも現在は、

アメリカ、イギリス、フランス、
中国、オーストラリア、シンガポール

などに、国税庁の職員が
長期派遣され税務調査をする
ようになっています。

資産家、お金持ち税金対策は困難化

このような海外資産の監視強化は、

今や多国間で情報を
共有する所まで来ています。

つまり、日本の税務当局が第三国に、

こう言う人物の資産状況を
教えて欲しいと頼むと、

その情報が開示されるのです。

さらに、今後は多国間で税務情報が
ネットワークで結ばれます。

すると、キーボードを叩くだけで、

海外に出た日本人の情報も
手に入るようになります。

こうした状況を作っているのが

「税務行政執行共助条約」

という条約に基づく、
参加国による税の共同監視体制です。

この条約の目的は、

多額の納税義務者の資産状況や
税務状況を加盟国で共有する事、

そして課税逃れの資産フライト
に対しての徴税を加盟国間で
代行するというものです。

富裕層マネーを追う国際ネットワーク

「税務行政執行共助条約」は、

1988年にOECDや欧州評議会の
加盟諸国を対象に成立しました。

もともとは、

オフショアを利用した
マネーロンダリングと脱税を防ぐ事を
目的としていましたが、

現在では、富裕層マネーの
多国間移動の把握に

焦点が当てられています。

もちろん日本もこの条約に
参加しています。

ですので、

条約参加国なら、ほぼ
無条件で情報を受けられます。

もしあなたが海外の金融機関に
口座を持っているなら、

日本の税務当局はいつでもそれが
覗けると思って間違いありません。

キャプラルゲインなどの収益は、

日本の税務当局に筒抜けになる
と思った方がいいでしょう。

資産家、お金持ちの資産フライト

資本主義における影響力は
お金の力ですが、

民主主義に置ける影響力は
数の力です。

このジレンマこそがもしかしたら
世界のバランスをとっている
のかもしれません。

富裕層も愛国心がない
わけではないでしょうが、

黙って税金で資産の大半を
持って行かれるのを指をくわえて
見ているわけには行きません。

資産フライトの為の知恵をつけ、
またさらに規制が強化されるという
流れになるのではないでしょうか。

1%と99%と
圧倒的な数的不利のお金持ちは

なかなか民意の同意を
得にくい部分もあるでしょう。

税金対策としての資金フライトも、

一般人からすると
「悪」と見なされがちです。

が、こうした富裕層特有の悩み
大きなお金を手にして始めて
理解できるのかもしれません。

以下に挙げるのは、

「税務行政執行共助条約」

の主な条約参加国ですが、
参加国はどんどん増えています。

日本、アメリカ、イギリス、フランス、
ドイツ、イタリア、カナダ、韓国、
メキシコ、スペイン、ポルトガル、
オランダ、ベルギー、デンマーク、
ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、
アイルランド、アイルランド、ポーランド、
スロベニア、アゼルバイジャン、ウクライナ、
グルジア、モルドバ、トルコ、オーストリア、
アルゼンチン、ブラジル、南アフリカ、
ロシア、インドネシア、スイス

当初は、参加を拒んだオフショア諸国も、

今ではアメリカなどの圧力で
参加するようになっているのです。

税金に対するこうした動きは
今後もさらに注目ですね。

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