終わり良ければすべて良し、有終の美を飾る、親近効果の心理学

終わり良ければすべて良し、有終の美を飾る、親近効果の心理学
今回のテーマは、

終わり良ければすべて良し、
有終の美を飾る、親近効果の心理学

について紹介します。

これまで人間心理の

不思議で興味深い法則に
ついて紹介してきましたが、

今回は

「親近効果」

と言う心理学の法則について
説明してみましょう。

簡単に言えば、

一番新しい情報で脳が占められる

ということなのですが、

キリスト教では、

現世ではどんなに悪事を働いても

最後にでも悔い改めれば
死後天国に入れるそうです。

一部のクリスチャンは
これを天国泥棒というそうですが、

泥棒云々はともかくとして、

この法則は世間一般の
人間心理に十分通用するのです。

事実、

「終わり良ければすべて良し」

ということわざが示すように、

途中がつまらなかった映画でも
最後に面白ければ印象に残るように、

何事も締めくくりが良ければ、

途中は多少不出来であっても
親近効果によって、

世間は認めてくれるのです。

スポンサーリンク

終わり良ければすべて良しの実例

音楽のコンクールなどでは
出場者はできるだけ後の
順番を引き当てたいと願うそうです。 

なぜなら審査員の印象に最も
残るのは一番最近のこと、

つまり最後の演奏者だからです。

これも終わり良ければすべて良し
親近効果が現れる例と言えるでしょう。

反対にいくら途中経過が
良くても最後が悪いと、

それまでの功績が帳消しに
なってしまうばかりか、

ひどい場合には無能人間
あつかいされる事すらあります。

さて、世の中には国内外を問わず、

名経営者と謳われる人たちがいます。

中でも元GE(ジェネラル・エレクトリック社)
のジャック・ウェルチは

名経営者中の名経営者だったと
言われています。

それを裏付けるかのように、

彼は「フォーチュン誌」で
20世紀最高の名経営者に
選ばれています。

そんな彼も終わり良ければ
すべて良し、有終の美を飾る、

という心理効果によって
評価されている人物なのでは
ないでしょうか。

ジャックウェルチと親近効果の心理学

ウェルチさんは20年以上に渡って
GEの変革に取り組み、

同社の再建に大きく大きく再建しました。

様々なビジネス書やメディアで
彼の功績は称えられています。

ちなみに彼の年収は

最高時にはなんと9千400万ドル
(日本円で94億円ほど)

にも達したと言いますから、

彼の経営手腕の姿が伺えます。

アメリカのビジネスマンでは
知らない人はいないほどの評価です。

ところが、

そんな伝説の経営者
ジャック・ウェルチですが、

当時は企業家としては
あまり評判がよくありませんでした。

特にGEの従業員からは

「あんなの名経営者でもなんでもない。
ウェルチ=飢える血で、冷酷な鬼だ」

と酷評する人さえいました。

彼の基幹的な経営手法が

「人切り」

つまり、リストラに
あったからです。

「美しい花に育つ可能性が
あれば惜しみなく手をかけるが、

育ちそうもない花は抜くしかない。」

こうしてウェルチは1981年、

GEのCEO(最高経営責任者)に就任すると、

見込のない事業からは撤退し、

それに伴い、

大リストラを敢行したのです。

有終の美を飾る、親近効果の心理学

つまり20年に渡る
GEの変革に取り組みの中で、

再建の為に途中では
多くのやり取りや失敗、不満や不評
に喘ぐこともあったのです。

ところが最終的には大きな
成果を上げました。

もちろん、最後だけが
評価された訳ではないでしょうが、

ジャックウェルチとて、

いつも華々しい活躍を
した訳ではありません。

それどころか、

現役時代の評判は悪い方が
多かったのではないでしょうか。

GEというのはエジソンさんが
作った会社ですが、

そんな社風や伝統があり、

それまでGEを支えてきた
家電部門でさえ、

周囲の大反対を押し切って

彼はバッサリと切り捨ててしまったのです。

彼に「ニュートロン・ジャック」

中性子爆弾で建物を破壊せず
中身、従業員を破壊する意味の
あだ名がついたのはその為です。

それほどの冷酷な
経営手法を貫いたにもかかわらず、

後々、彼は産業界からはなぜか
名経営者として絶賛されているのです。

それは彼が有終の美を飾り、

「終わり良ければすべて良し」

を身をもって実践したからです。

このように途中経過、中身はどうあれ、

締めくくりがいいと、

親近効果によって評価されるのです。

親近効果の心理学のメカニズム

この親近効果のメカニズムを
他の事例としてあげられるのが、

アメリカの心理学者、
N・H・アンダーソンさんによる実験です

彼はある事件を素材にして、
模擬裁判を行いました。

証言は検事側、弁護士側ともに6つ、

証言の長さも全て統一
にして文章にします。

そしてまず交互に二つずつの
証言を出して陪審員に読ませた所、

陪審員は、最終の証言の側に
有利な結論を下したと言います。

次に、一方の証言を
6つ続けさせてから、
他方の証言を出させた所、

やはり結論は後の証言に有利に
傾いたと言います。

つまり、

「人は異なった情報源から
色々な情報を与えられると、

その中の現時点に最も近く新しい
情報に、大きく左右される」

効果があるのです。

同じニュースでも何回も
見たり読んだりしてしまうのも、

人は最新情報が欲しいからです。

こうした効果を日常のビジネスの
世界に応用するなら、

例えば会議では、

議論が出し尽くして、予定の時間が
終了する間際に発言すると

発言が通る成功率は高くなるでしょう。

いずれにしても

終わり良ければすべて良し、
有終の美を飾る、

この親近効果の心理学を
しっかりと抑えておかなければ、

最終的にあなたの評価は
下がってしまうかもしれません.

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

こちらの記事もおススメ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>