「自分はできる」思い込みが大切、成功体験と自己効力感の心理学

「自分はできる」思い込みが大切、成功体験と自己効力感の心理学
今回のテーマは、

「自分はできる」思い込みが大切、
成功体験と自己効力感の心理学

について紹介します。

さて、成長そして成功のために、

失敗の捉え方やチャレンジの
大切さをこのテーマでは
紹介してきましたが、

勇気を持ってチャレンジ
できるか否かには、

面白い心理的特徴があります。

まだ経験したことがないことでも

「きっと自分はできる!」

と思える感覚のことを

心理学では

「自己効力感」

と言います。

自己効力(Self-efficacy)

という言葉は社会的学習理論
などで知られる

心理学者バンデューラさんが
提唱した概念です。

その特徴は、

人が将来の予測を立てるとき、

1.自分のとる行動によって
結果が生じるという予測
(=結果予測)

2.上手く行えるかどうかと言う
自分の遂行行動に対する予測
(=効力予測)

の二つがありますが、

この効力予測が「自己効力」であり、

これを上手く行えると
予測できることが

「自己効力感」がある
ということなのです。

言い換えれば、

「自分に対する有能感、信頼感」

ということです。

そして仕事をする上でとても
大切な心理状況と言えます。

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成功体験と自己効力感の心理学

「自分はできる」と思えれば、
どんなチャレンジでもできます。

そしてチャレンジを繰り返せば、
間違いなく成功するわけです。

ではどうすれば、

このような自己効力感が
得られるでしょうか?

一つには成功体験の積み上げ
が必要だということです。

こう聞くと、

「成功体験が大事なのは
当たり前じゃないか!

でもそれがないから困っているんだ」

という声も聞こえてきそうですが、

ここでの成功体験は
小さなもので構わないのです。

大きなことに挑戦して
失敗するよりは、

小さなことでも良いから成功させて、

その成功をいくつも
積み上げて行くことで

自分に対して信頼感が生まれてきます。

自分を信頼することが
自信になるわけですから、

すると

「次も自分はできる」
「きっと次も成功するだろう」

という予測が出来る
ようになるのです。

自己効力感を高める方法

ひとつひとつの仕事を
完遂することも同じです。

途中で放り出してしまって
完成させないと、

いつになっても前向きに
次のことを考えられなくなります。

これは若手社員を預かる
上司にも重要な心理学です。

まだ仕事での自己効力感が
得られていない若手社員には、

小さなスタートでも良いから
成果が実感できる仕事を担当させて、

しっかりと完遂させて
成功体験を積み重ねさせる

その積み上げが出来れば
大きく成長してゆくでしょう。

逆に、大きなことをいきなり
任せてしまい失敗すると、

それが次の行動の足かせに
なってしまうこともあります。

また、代理観察
ということも重要です。

これはモニタリングとも言いますが、

自分自身が体験するのではなく

その仕事をしている人を
じっくり観察するということです。

自分が担当しているつもりになって
気持ちを入れて見ていると、

一種の疑似体験が出来て、

次に自分がするときには、

たとえ、未経験でも
できるイメージがわくのです。

まさにデモンストレーション、

上司が若手社員に「やってみせる」
ことの重要性や、

師匠が弟子に対して仕事を
見せることの意味はここにあります。

自己効力感の3つの条件

さらにもうひとつ、

社会的説得も
自己効力感につながります。

社会的説得というのは、

その分野の先輩などから、

「あなたならきっとできるよ!」

と太鼓判を押してもらうことです。

あの人がそういうのだから、
きっと出来るのだろう、

という思考を支援することになります。

このような三つの条件を並べると

自己効力感を得るということは、

先生や上司との関係性が極めて
大きな要素になることが
分かるでしょう。

自分で自分の自信をつけるのも、

もちろん効果はあるわけですが、

それはやはり時間がかかります。

それよりも他人との付き合い方で
自己効力感は変わるのです。

環境が良く早い人であれば、
中学生や高校生の段階で、

かなり明確な自己効力感を
持つのです。

自己効力感がある状態を
作るということは、

教育の大きな目的にもなっています。

が、しかしそうした
環境に期待するだけでは、

進歩もありません。

中には

「成功体験」
「代理観察」
「社会的説得」

に基づかない自己信頼を
持っている人もいます。

ただの思い込みで

「根拠のない自信」

と呼ばれるものです。

自信をつけるのもやはり
自分次第ということになります。

「自分はできる」思い込みが大切

とは言えやはり、

独りよがりの自信は
土台がもろいこともあります。

いざとなったら自分はできるのだ

という自信ですが、

実際には成功を
積み重ねた訳でもなく、

観察もなく、説得されていも
いない訳ですから、

いざやってみたら出来なかった、

という結果に終わる可能性が
高いでしょう。

こうなると、

立ち直れないくらい
自信喪失に陥ってしまいがちです。

偽物の思い込みではなく

やはりきちんとした
根拠の元に自己に対する
有能感を持ちたいものです。

ただし、多少、自信過剰なくらい
であることは良いことです。

謙虚さの美徳は、

相当に成功を重ねて
自信を持つようになったときに
はじめて求められるもので、

若いうちは必要ありません。

最近よく大学生と
接することがありますが、

劣等感の塊のような
学生によく出会います。

自己分析などの作業をすると、

全てのスコアを低く
付けてしまう人で、

話しを聞いてみても、

自分に周りにいる人の
良いところと自分とを比べては、

自分は劣っている、
と感じてしまっているのです。

これは「謙虚さ」を
持っているということではなく、

アイデンティティが形成されて
いないためのそのような劣等感に
悩まされているのです。

アイデンティティとは
他者と違う自分を認識する
ことから始まります。

人間は一人一人異なり、
強みも一人一人違います。

いちいち他人と比べて
落ち込んでみても仕方
ないことなのです。

成功体験と自己効力感の重要性

このような
アイデンティティの欠如による
自信のない状態のまま、

社会に出ると「自分探し
の迷路にハマりやすいのです。

自信がないために、

自分を全面的に評価して
受け容れてくれる居場所を
求めてさまよってしまうのです。

その仕事が自分の適性に
あった仕事でなくても、

居場所と感じさせてくれる
風土やしくみがあれば、

そこに長居をする
ということになります。

「フリーター」を
何年も続いている人は、

自分自身はそのパターンに
はまっていないか、

振り返ってみた方が良いでしょう。

自己効力感を社会に
出るまでに身につけておくことは

社会人としてのスタート
を切るためにも必要なことです。

親や先輩、上司などもし
自分が誰かを指導したり、

教育する立場なのであれば、

しっかりとこの心理を、元に
相手の自信をつけてあげましょう。

或いは最初は「自分はできる」
という思い込みからはじめても
良いでしょう。

そして成功体験などを
しっかり積み上げながら、

自己効力感を確実に
身につけると良いでしょう。

ある企業の採用責任者
と話していたときに、

「学生時代に、成功体験を積んで
成功することの喜びを知り、

失敗体験を積んで失敗することの
痛みを知っている人を採用したい」

という言葉を聞きました。

心理学的観点から見ても
「なるほど」と思ったのですが、

実際には、成功体験に
基づく自己効力感だけでなく、

失敗することの痛みを知り、

他者に対する思いやりや
配慮を知ることも合わせて
大事なことなのです。

そのような両面の経験を
ぜひ若いときに積んでおきたいものです。

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