自分のせいと相手・他人のせい、帰属と原因と責任の心理学


面白いもので私たちは、

日々起こる出来事や
自分の行動、他者の行動について

原因や責任を考える事があります。

面白いもので、

高度に発達した脳を持つ我々は、
想像力という力があります。

もちろん良い面もありますが、

現実をありのまま、そのまま
捉えられなくなります。

そしてそれは大抵の場合
偏ったバイアスがかかっています。

これがコミュニケーションや
人間関係に摩擦を生むことがあります。

そして責任をどこに置くか?

人それぞれで違ったりするのです。

例えば、

朝、近所の人に自分から挨拶したのに、
返してもらえなかったとき、

「なぜ挨拶を返して
くれなかったのだろう?

機嫌でも悪かったのだろうか…」

と他者の行動について原因を考え、

「自分の声が小さかったから、
聞こえなかったのかな・・

自分の責任かもしれない」

と自分の責任だと考えたり、

「不機嫌なのかな、、
自分は挨拶をしたのだから、

自分には責任はない、
相手に責任がある。」

と相手の責任だと考えたりする心理は
誰にでもあるのではないでしょうか。

生き延びるための心理学

自分のせいでなく誰かのせい、、

そうやって責任を押し付けることは、

恐らく生き延びるための生存本能から、

こうした心理が生まれたのでしょう。

自分で責任を負うのは辛いものです。

その痛みを回避するための本能です。

原因や責任を考える事を
心理学の世界で「帰属」と言います。

そして、行為者本人に
原因があると考える事を

内的要因への帰属
(自分のせい)と言い、

行為者以外に原因がある
と考える事を

外的要因への帰属
(相手・他人のせい)
と言います。

内的要因には、

行為者本人の性格や態度などがあり、
外的要因には状況や運などがあります。

他者の行動について帰属する際には、

外的要因よりも内的要因
帰属しがちである事が分かっており、

この傾向は根本的帰属の錯誤
もしくは対応バイアスと
呼ばれています。

つまり、他者の行動について

私たちは、行為者である相手の性格や
態度に原因を帰属しがちになります。

さらに、
自分の行動について帰属する際は、

他者の行動についての帰属とは逆に、

内的要因よりも外的要因へ帰属しがち
である事が分かっており、

この心理傾向は

行為者、観察者バイアス

と呼ばれています。

相手・他人のせいの心理学

例えば、

同僚の一人が遅刻したとき、

私たちはつい、

その同僚が怠け者で
いい加減な人だから遅刻したのだ、

と相手のせいと考えがちになります。

ところが、

自分が遅刻したときには、

新しい靴が歩きにくかったから、

とか、

体調が優れなかったから、

と言った原因を考えつきます。

これは、他者の行動については

状況や運などの外的要因
を考える事なく、

行為者本人の性格や態度
という内的要因を考える一方、

自分の行動については
状況や運などの外的要因を考える、

という根本的帰属の錯誤
及び行為者、観察者バイアスの
現れなのです。

基本的に私たちは、

「自分に甘く他人に厳しい」のです。

自分のせいではなく
相手・他人のせい

と考える傾向が
なぜ見られるのかと言えば、

私たちは、

自分の行動については、

その行動に至るまでの
経緯など外的要因に関する
情報をたくさん知っている一方で、

他者の行動については
外的要因に関する情報を
あまり知らないため

だと言われています。

これがもう少し規模が大きくなると、

「政治家はバカばっかり、無能だ!」

などとニュースを見て愚痴っていますが、

自分のことは棚に上げて
愚痴っているケースが多いわけです。

大きな視点で考えれば、

日本のGDPが成長できない要因は、

自分の働きも関わっている
はずなのに、、です。

帰属と自己奉仕的バイアス

何れにしても、

こうした心理を把握しておくと、
生活で色々と役に立ちます。

また、帰属という心理は

行動の行為者か観察者か
で異なるだけでなく、

行動が失敗か成功かによっても
異なる事が知られており、

これは自己奉仕的バイアス
と呼ばれています。

先ほど挙げた遅刻の例のような

自分の失敗については
外的要因に帰属しがちなのに対し、

自分の成功については
内的要因に帰属しがちな傾向が
私たちにはあるのです。

例えば、

「自分が試験に合格した」

という成功例については、

自分のせい、自分のおかげ

と考えて、

たまたま今回の試験は
簡単だったから合格した、

と外的要因に帰属するような
行為者、観察者バイアスは
あまり生じず、

自分の能力が高いから、
自分が頑張ったから合格した、

内的要因に帰属しがちなのです。

自分のせいと相手・他人のせいの使い分け


このように、私たちは

行動の原因を考える際に偏った
考え方をしてしまいがちです。

本能だからしょうがない…部分もありますが、
意識して矯正できる部分もあるのです。

ついつい放っておくと、

都合のいい時は自分のおかげで

都合が悪い時は相手・他人のせい

と考えてしまいがちです。

しかし他者の行動の理由について

すぐにその人の性格が原因である、

と決めつけてしまう事は、

相手の人物像の正しい
理解の妨げになりますし、

ひいては人間関係の
構築にも悪影響を及ぼします。

こうしたちょっとした心理を
理解しておくだけで、

自分が冷静になれます。

冷静に考えれば、

「お前のものは俺のもの、
俺のものは俺のもの…」

というような嫌われるタイプの
考え方と言えるでしょう。

また、自分の成功の原因が
自分の能力にあると

必要以上に考えてしまう事は、

「増長している」

と他人に思われ、評判を落とす
事につながりかねません。

また、自分の能力を過大視
することによって、

実力以上の課題に挑戦して痛い目に
遭う事もあるかもしれません。

こう言った私たちが誰でも持っている、
間違えやすいポイントをふまえて、

他者の行動や自分の行動
について考えてみる事によって、

より客観的に事実を
捉える事が可能となるでしょう。

客観的な事実の把握は、

よりスムーズな人間関係の
構築に大きな助けとなるはずです。

参考にしてください。

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