プラシーボ効果と思い込みの心理学的メカニズム、意味や効果


今回のテーマは、

プラシーボ効果と思い込みの
心理学的メカニズム、意味や効果

について紹介します。

心と体は密接なつながりを持ち、

心理学などと偉そうに
ここでは語っているわけですが、

心というのは奥が深く、まだほんの
少ししか解明されていないのです。

中でも特に不思議なのは、

思い込みの力によって
体に劇的な変化を及ぼすことです。

こんな経験はないでしょうか?

昼ごはんをしっかり食べ
昼休みも終わって、

ホッと一段落ついた後、

さあ午後からの
仕事にかかろうか、

というところで、

突然、頭痛がやってきました。

昨日夜更かししてちょっと
寝不足だからでしょうか。

こう言う時のために
とっておいてある頭痛薬を
飲んだ途端に痛みが引いていき、

ほっと安心して一息つきました。

こんな経験があなたにも
ないでしょうか?

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頭痛薬に即効性はあるか?

もしかしたらこう思うかもしれません。

「そりゃそうでしょう…
頭痛薬を飲んだのだから、、」

頭痛が収まって当然のように
思えるかもしれませんが、

よく考えてみれば、

錠剤に含まれている
薬効成分が胃から吸収されて
その効果を発揮し始めるには、

もう少し時間がかかるはずです。

もちろん私は薬学の
専門家ではないわけですが、

有効成分が効き目を持ち
始めるのに時間がかかるはずです。

どうして、錠剤を喉に
流し込んだ途端に、

頭痛の症状が軽くなった
ような気がするのでしょうか。

このように、

薬を飲んだと言う気持ちだけで
薬が効き始めてしまう現象は

プラシーボ効果と呼ばれています。

プラシーボ効果というのは、

何らかの病気を患っている人に

何の有効成分も持っていない薬、

例えば砂糖の錠剤を

「よく効く薬だ」

と言って与えた場合に、

一定の割合で症状が
軽減する事を指します。

このとき与える、

何の効果もない薬を
プラシーボ薬とも呼びます。

伝統医学を支える心理学的な効果

つまり薬そのものが効いたわけでなく、

薬を飲んだ思い込みで治る、
心理学的なメカニズムなのです。

実際プラシーボ効果は、

18世紀末から医学に
おいて知られ始めました。

それ以前の様々な伝統的な
「医療行為」のほとんどは、

医学的な根拠がなく、

このプラシーボ効果に頼ったもの
だったと考えられています。

現代日本においても

科学的な意味や効果の
確認されていない

健康食品、健康器具が何かの
効果を謳って販売されています。
(場合によってはさりげなく匂わせて)

全く何の効果もない商品でも
プラシーボ効果によって何らかの
効果が得られてしまう事が多いのも、

このような代替医療を
支えていたのかもしれません。

それどころか、
いわゆる病院医療も、

その大半がプラシーボ効果
で治癒している話もよく聞きます。

「白衣の権威が処方してくれた
薬だから間違いない!」

という思い込みが病気を
治してしまうのです。

プラシーボ効果と思い込みのメカニズム

プラシーボ効果が実際に
どのようなメカニズムで働くのか、

詳しい所の科学的な解明は
まだ研究途中ですが、

二つの仕組みが
現在確認されています。

一つ目は、

「薬が効くに違いない」

という期待によって脳内物質の
分泌に変化が起きる事です。

こうして脳から出た物質が実際に
体に作用するということです。

近年の研究成果により

プラシーボ効果が
働いているときには、

ホルモンなど脳内の化学物質の
バランスがそれに対応して、

実際に変化する事が
明らかになっており、

つまり単なる思い込みによる
「気のせい」ではない

という事が確かめられています。

二つ目は、

古典的条件付けと
呼ばれる生理現象によるものです。

ノーベル賞を受賞した
パブロフによる実験では、

音叉で一定の周波数を
犬に聞かせた後で、

餌を与える事を
繰り返す事により、

音叉の音を聞かせただけで、餌なし
でも唾液が分泌するようになる
事を示しました。

古典的に認められる心理傾向ですが、

プラシーボ効果においては、

「頭痛薬を飲むたびに
頭痛が軽減する」

という経験を何度も
繰り返すたびに、

薬の効果とは全く関係の
ないはずの、

錠剤の形、味と言ったものが、

薬の効果と結びついてしまいます。

その結果、頭痛薬を飲んだ瞬間、

有効成分が効果を発揮し始める前に
既に頭痛が軽くなってくるのです。

思い込みの心理学的メカニズム

極論を言えば、

思い込みだけでどうにでもなる、

というわけですから、

薬そのものが要らなくなる、

という可能性もあるわけです。

もちろん極論ですが、

興味深いことに実際にこの
プラシーボ効果では、

より高価な薬の方が効果が大きい、

という興味深い結果も
知られています。

同じビタミン剤でも、

1万円の薬と言って渡した方が、

千円の薬を言って渡すよりも

大きな効果をもたらします。

中身に差がなくてでも、

「肌が綺麗になった」
「体の調子が良くなった」

という人が続出するのです。

これは成分の違いではなく、

「高価な薬ほど効くに違いない」

と人々が信じているために
生じる結果です。

薬だけではなく、

身体に作用するものでは
何でもプラシーボ効果が現れます。

例えば、

化粧品であれば、
高価な化粧品を使う事により、

「きっと美しくなるに違いない」

という思い込みが消費者に働けば、

確かに廉価な化粧品よりも
みずみずしく美しい肌に
なるかもしれません。

また利用者の

「わたしは高価な化粧品を
使っているのだ」

という自信は、

利用者をより魅力的に
見せるに違いません。

プラシーボ効果の心理的な意味や効果

とは言えもちろん注意が必要です。

一方でプラシーボ効果の
もたらす心理的効果は、

多くの場合、

それだけでは高価な健康食品や
健康器具のたぐいを購入するだけの

理由にはならない事に
気をつける必要があります。

2010年にはホメオパシーと
呼ばれる代替医療を信じて、

実践する人が

(中には助産師のような免許を持った
医療従事者も含まれていました。)

科学的医療を否定した結果、

深刻な健康被害が生じて
大きな社会問題になりました。

代替医療を信じる事によって
生じたかもしれない

プラシーボ効果は、

本来受けるべき治療を
拒否するほど大きなものか
と言えば難しいところです。

ただし、

心理的な働きだけで

実際に体の中に生理的な変化が
生じてしまう

というのがプラシーボ効果の
意味や効果なのです。

人間の心が身体に与える影響がいかに
大きいものであるかという事、

そして多くの人が効果があると
言っているからと言って、

それがいつも本当であるとは
限らないという事を

私たちに教えてくれているのです。

バランスの良い思い込みの力は
人生を有益にしてしまいますが、

何事も盲信するのは危険
ということでしょう。

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