職場での役割に関するストレス、職業性ストレスと対処行動


今回のテーマは、

職場での役割に関するストレス、
職業性ストレスと対処行動

について紹介します。

現代人にとっては、

働く上で様々な人間関係と
付き合っていかなければなりません。

もちろん、ストレスの感じ方は
人それぞれで、

ある人にとっては
何でもない事が他の人には

大きなストレスを引き起こす、

という事がしばしばあります。

しかし、置かれた立場や
性別、職種や環境は違えども、

ストレスと全く無縁の人はいません。

ストレスは心身に悪い影響を
及ぼしますし、

その影響が時に相乗効果で
雪だるま式に大きくなり、

やがて大きな問題に発展
しかねません。

ストレスと上手く
つき合っていくために、

まずはストレスについて
詳しく知りましょう。

例えば、

職場で頼まれた仕事、
間近に迫った試験、
苦手な人間関係などによって、

不安や緊張、胃の痛み
を感じる人がいるかもしれません。

心理学の世界では、

試験や仕事のように、

ストレス源となる出来事を
ストレッサー、

心身に生じる不安や痛みの
反応をストレス反応と呼びます。

そして、これら二つの
概念を含むプロセスを
ストレスと考えます。

同じストレッサーを前にしても、

ストレス反応が生じる人と
生じない人がいます。

なぜそのような違いが
生まれるのでしょうか。

ストレス反応と意味づけの心理学

心理学者のラザルスは、

ストレッサーが実際に、
ストレス反応を引き起こすとき、

人は二つの判断をしている
と考えました。

例えば、

ある試験を受ける時を考えてください。

最初の判断は、

自分の価値や目標と関係しているか、
脅威にさらされているかどうかです。

もしここで

「脅威ではない」

と評価されれば、

ストレス反応を引き起こす
事はありません。

しかし、もしもその
試験が自分自身の将来に
大きく関わるのであれば、

人は「脅威」と感じる事もあるでしょう。

私自身が学生時代に
試験が嫌いで苦手で恐怖でした。

だからこそみんなが同じように
思っていると感じていたのですが、

大人になって色々な人に
話を聞いてみると、

試験が大好きであるという
人もいることに驚きでした。

つまり試験は私にとっては
脅威でありストレスですが、

脅威でなくストレスでない
という人もいるというわけです。

次に行われる判断とは、

ストレッサーに対して、

自分は何が出来るか
対処出来るか、

です。

その課題に対処できるか否か?

何をすれば良いか分かっていて

簡単に対処出来ると
判断されれば、

ストレス反応は生じませんが、

対処できない、
何をすれば良いか分からない

と判断された場合は、

ストレス反応が
生じる事になります。

つまり勉強が好きでなく、
万全に試験対策ができていない

私にとって対処できない
対象である試験はストレスであり、

準備万全で腕を試したい人にとって
試験はストレスでないのです。

では次に職場での役割に
関するストレス、

職業性ストレスと対処行動
について考えて見ましょう。

基本的には、

職場でも、ストレス症状が
重くなるケースというのは、

出来事を脅威として感じ、

それに対処できないと感じる人です。

これらの心理的な意味づけが
ストレス反応に影響を
与えると考えられます。

職場での役割に関するストレスと対処行動

そういう意味では、
未熟なうちは誰であっても、

その対象にストレスを感じる
ものです。

しかし人は、

ストレッサーと言う厄介な
出来事を前にして、

ただじっとしている
だけではありません。

状況を克服するために対処行動
(コーピング)を行います。

簡単に言えばチャレンジし
成長し心が鍛えられていくのです。

もし上手く対処できれば
ストレス反応は軽減し、

もし上手く対処できなければ、

不快なストレス反応が長期化し、

心身に悪影響を及ぼす事も
起こり得ます。

ここでストレスの対処行動も、
大きく二つに分類されます。

問題を直接的に解決する
問題中心の対処と、

ストレッサーによって
生じた不安や興奮などの情動反応を
調節する情動中心の対処です。

試験を控えているときに、

合格のために勉強する、
情報を集める、塾に通う

と言った行動は、問題中心の対処です。

気分転換をしたり、
気を紛らわせたり、
アファメーションをしたり、

状況をポジティブに
捉え直すなどの行動は、

情動中心の対処です。

どちらも有効ですし、
どちらも有効でない時があります。

普遍的に効果的な対処行動が
ある訳ではありません。

状況と個人の性質に合った
適切な対処行動を行う事が望まれます。

そのための資源として、

知人や友人の援助
ソーシャルサポートなど

他人の力を借りることも
有効である事が分かっています。

職業性ストレスと対処行動

学生時代は試験が嫌で
ストレスだった私ですが、

仕事ではストレスはありません。

恐らくそれは、

勉強は嫌々やっていたのですが、

仕事は自分が好きなこと
得意なことをしているからでしょう。

そしてその仕事も徐々に
経験を積むことによって、

楽しくなってきたわけです。

落ち込んだ時も友人と
飲みに行ったり、

自己啓発のセミナーなどに通い
モチベーションアップを図ったりしました。

二種類のストレスの対処行動を
うまく使い分けていたと言えます。

近年では職場のメンタルヘルス
にも関心が高まっています。

古くは1960年代に、

職業性ストレスとして、

役割に関するストレスに
着目した研究があります。

彼らは、異なる役割を
同時に期待される役割葛藤、

自分が果たすべき役割や
仕事の内容が曖昧な役割曖昧さ

そして、使用できる時間に対して
仕事量が多すぎる役割過重の
三つの役割ストレスを示しました。

そして役割過重のストレスが、

役割葛藤や役割曖昧さよりも
ストレス源になりやすい
事が報告されています。

また職業性ストレスとして
別の研究によれば、

管理職者と工場労働者を比べ

同じような仕事の負荷が
あるにもかかわらず、

なぜ労働者の方が
ストレス反応が高いのかを
調べています。

調査の結果、仕事の負荷が
同じ程度であっても、

コントロール感の高いグループは
満足感が高く、

コントロール間が低いグループは、

鬱状態や疲労などの
心理的ストレス反応や欠勤率が
高い事が明らかになりました。

つまり、負荷が高い事で
生じるストレス反応は、

コントロール感を与える事で
軽減される事を示しています。

ストレス反応は、
適切な対処行動など

個人によるセルフケア
によっても軽減可能です。

しかし、職場での役割の
ストレス低減には、

職場や職務内容の改善と言う
組織側の取り組みも不可欠のようです。

こうしたメカニズムを踏まえ、

しっかりとメンタルケアをしながら
自己管理するのが大切なのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

こちらの記事もおススメ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>