行列を作る同調行動の心理学的な意味、メリットと問題点


今回のテーマは、

行列を作る同調行動の心理学的
な意味、メリットと問題点

について紹介します。

人間というのは高度な脳を
発達させ、複雑な思考ができる

というわけですが、

実に単純な行動もしてしまいます。

例えば、ある日の事、

あなたが町を歩いていると
大行列に行き会いました。

先頭の方を見てみると、

どうやらニュースにもなった
○○社の新製品、

◇Padの販売日のようです。

そもそも家電にあなたはあまり
興味がなかったのですが、

多くの人が並んでいるのを見て、

ついフラフラとその行列の
最後尾に並んでしまうのでした。

行列が嫌いな人には
信じられないでしょうが、

行列を作るというそのものには

売り上げを伸ばす効果がある
と考えられています。

同じような店構えのラーメン屋でも、

閑散としている店より
行列が並んでいるラーメン屋
の方が美味しそうに感じます。

この心理を逆手にとって

行列を作らせる事で、新たな客
を呼び込むという作戦もあるようです。

ある系列のファーストフード店では、

新たなハンバーガーを
発売するたびに、

アルバイトを雇って
行列を作らせると言われています。

こうした現象を
同調行動と心理学では言いますが、

その意味やメリットと問題点
について紹介しましょう。

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同調行動の心理学的な意味

行列がマーケティング効果を
持つ理由はいくつか考えられますが、

その最も大きなものが同調です。

人は、他人がした判断や行動に

無自覚かつ無条件に
合わせてしまう傾向が
ある事が知られています。

つまり多数決に自分の判断を
合わせてしまうという事です。

日常生活において、

私たちを同調させようとする力は
様々な場面で見られます。

その多くは、やはり
広告やマーケティングの分野です。

「我が社のビールは
売り上げナンバーワン!」

という広告を見た事ないでしょうか。

こうした宣伝文は

「みんなが飲んでいるなら
美味しいのだろう、じゃあ自分も」

と思わせる効果があります。

あるいは、多くの人が
代わる代わる登場し、

口々に

「これ美味しい!」

などという広告も見かけます。

これらの広告は、

他人が発した評価に同調しやすい

という人間の心理的特徴を
応用しているのです。

こうした広告の意味は、

多くの人が好む商品
であると聞くと、

その商品が良いもの
であるかのように考え、

同調して買ってしまうのです。

選挙戦に強い政治家の手法

こうした心理には、
メリットも問題点もあります。

例えば選挙の場面、

同調行動の効果を
働かせる事により、

得票数を多くしようと言う
テクニックが使われる場合があります。

投票の直前まで、

どの候補者、政党に
投票しようか決めていない、

いわゆる無党派層の
有権者の多くは、

あらかじめ流される情報で

「勝つだろう」と予測された
候補者、政党に投票する事が
知られています。

この効果によって

特定政党が雪崩的に議席を
占めるような場合もあるため、

マスメディアが政権交代などを狙い、

恣意的に特定政党が
有利であるかのような情報を

選挙戦以前に報道すると言う
場合もあります。

そういえば、悪名高い
ドイツのナチスも、

しっかりと選挙で勝った政党です。

同調行動の心理学的な問題点

災害時における同調行動が
命を危険にさらした例は、

いくつも知られています。

2001年に発生した
同時多発テロの際、

崩壊した世界貿易センター北塔では、

多くの人が階段を上って
逃げ出そうとし、

犠牲になりました。

これはそもそも1993年のテロで、

避難者が屋外から
ヘリコプターで救助された

という今回の例の意味から言えば
適切でない教訓があったのですが、

これは同調行動による問題点です。

また2003年に
韓国の大邱市で発生した

地下鉄放火事件では、

車内に充満しているにも
かかわらず、

座席に座り続ける
乗客たちの写真が残っています。

災害時には通常の判断力
低下するため、

同調行動がさらに強く
出やすいと考えられています。

赤信号、みんなで渡れば怖くない

というフレーズもありますが、

こうした心理が働くと

実際にはみんなが危険に
陥ることもあります。

同調行動の意味とメリット

また、

同調行動の働きにより

少数意見が封殺される
というような、

非民主主義的な社会が
構築されるという問題があります。

この現象は、
インターネット上の議論などで
多く観察する事が出来ます。

掲示板では、

多数派が少数派の書き込み
に対して群がり、

揚げ足を取って否定する
場面を見た事はないでしょうか。

ツイッターなどの
ソーシャルメディアでは

人気のある(多数派)のユーザーの
フォロワーの数はますます多くなり、

不人気の(少数派の)フォロワーは
増えないと言う傾向が見出されています。

これも同調行動の
一種であると言えます。

こうして、
私たちに強い影響を与える
行列を作る心理学の同調行動ですが、

実際には人間の秩序を
維持するために必要不可欠な

心理的役割を果たしており、
メリットもあるのです。

例えば先の同時多発テロの際、

生存者の圧倒的多数は
判断停止状態に陥った後、

階段を下って速やかに
外に脱出するように促す

一部の人に同調する事
によって助かったという事もあります。

行列を作る同調行動には
さまざまな意味があり、

メリットと問題点もあるのです。

こうした心理メカニズムを
分かっていても、

人と同じように行動するのが
人間です。

しかし、まずは認識から
スタートしなければいけないのです。

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