ステレオタイプと人間関係の心理学、メリットとデメリット

ステレオタイプと人間関係の心理学、メリットとデメリット
今回のテーマは、

ステレオタイプと人間関係の
心理学、メリットとデメリット

について紹介します。

幸か不幸か、人間には
想像力という力があります。

だからこそ文明を発達させ
進化してきたわけですが、

この想像力が変な思い込みとなり、

人生を、そして人間関係を
ギクシャクさせることもあります。

最近では、マスコミで
オネエ系タレントと言う
有名人が話題になっています。

オネエ系というのは、

性別が男性であるにもかかわらず、

化粧品や華道などの
女性的趣味にとても詳しく、

身振りや話し方が
女性のようである人たちを指します。

さてそんな

オネエ系タレントと聞いて、

あなたはどんな
印象を持つでしょうか?

女性のような感受性が
豊かな人と思うでしょうか。

それとも男性のように
行動力があると思うでしょうか。

会った事のない人でも、

きっと何かしらの
イメージを持つ事でしょう。

このようにオネエ系タレントに限らず、

実際に会った事もない人に
対するイメージが生まれるのは
なぜなのでしょうか?

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ステレオタイプと人間関係の心理学

社会はグローバル化した…
とは言え、いまだに、

欧米で日本人を見ても
「中国人だろう」と思われます。

逆に言えば、
日本にいる外国人を見ると

日本人は大抵、

アメリカ人かイギリス人だろう、
英語で話しかけなければ…

と思い込んでいたりします。

人種や性別や職業など

ある社会的カテゴリーに
所属する人々に対して持っている

一般化された信念を心理学では

ステレオタイプ

と言います。

例えば、

「女性は感受性が豊かだ」
「男は行動力がある」

などのような深淵を指します。

イケメンであれば
仕事が出来て有能、

美人であれば優しく
知的で親切な人に感じられる

というハロー効果
ステレオタイプの一種です。

また、

似たような概念として
偏見が挙げられますが、

ステレオタイプとは少し
ニュアンスが異なります。

社会心理学では、

偏見があまり良くない
感情を伴うような

ステレオタイプと考えられています。

偏見があるほど人間関係には
デメリットがあると言われていますが、

「黒人は攻撃的だ」
「老人は頑固だ」

などのように、

マイナスの感情を伴う
ステレオタイプが偏見です。

そして異文化コミュニケーション
の難しさや

ジェネレーションギャップ、
世代間の会話が難しくなったりします。

それではなぜ、

人はステレオタイプや
偏見を持つようになるのでしょうか。

ステレオタイプの脳へのメリット

ステレオタイプや偏見は

心理学的に言えば、

認知資源の節約に役立つ
と言われています。

つまり、メリットもあるのです。

私たちは社会生活において、

全ての情報を綿密に
処理している訳ではありません。

情報を処理する認知的な
容量(認知資源)は
限られたものであり、

与えられた状況で自分に必要な
情報だけを取り出して処理する事で、

認知資源を節約するのです。

簡単に言えば、

脳は考えるのが疲れてしまうので、
前に遭遇した似たようなパターンを
そのまま踏襲するのです。

その方が楽だからです。

そこでステレオタイプは

他者に対する印象や
イメージを形成する際、

とてもメリットがあるのです。

全ての他者について
ひとつひとつ情報を吟味するのは

脳から見れば情報過多で
現実的ではありません。

「学生」「高齢者」「主婦」

と言った同じ社会的カテゴリーに
属している人々は、

お互いに似た性格や
行動様式を持つ事が多いのですから、

そのような人々に対して
一定の信念を持つ事で、

楽に判断が出来るようになります。

例えば、

外見から高齢者
である事が分かれば、

車を運転しているときにも

「老人であればあまり
素早い動きはできないだろう」

と判断して用心する、

というのは私たちにとって
メリットのある判断方法です。

ステレオタイプというのは、

効率的な印象形成のために
脳に備わっているツールである

と考える事が出来るでしょう。

ステレオタイプの人間関係のデメリット

しかし、

ステレオタイプや偏見は
非常に有用なツールですが、

常にそうとは限りません。

一般化された信念であるため、

同じカテゴリーに
所属する人々を

過度に似通っていると見積もって
しまう危険性があります。

これは人間関係にとって
不利に働くデメリットがあります。

例として

黒人を考えてみましょう。

「黒人は攻撃的である」

という偏見を持っている人は、

確かに効率的に黒人に対する
判断を行う事が出来ますが、

あまりに単純化された
判断になってしまう事もあります。

街中で出会う黒人全てが
攻撃的かと言えば、

そんな事はありません。

さらに黒人といっても、
アメリカ系、アフリカ系、アジア系、
アボリジニ…など、

アフリカにも50以上の国があり、
地域や文化によって全く違うはずです。

また、

「黒人は攻撃的」

という信念自体がただの
思い込みなのかもしれません。

ニュースや映画でたまたま見た
だけの情報で判断しているかも知れません。

こうしたステレオタイプにより、

黒人とコミュニケーションするのを
意図的に避けてしまって、

偏見が変わらずに残ってしまう
という可能性も考えられます。

つまり、

心理学的に言えば
ステレオタイプは

情報を効率的に処理する
というメリットがある一方で、

情報を綿密に処理しなくなり、

その相手とのコミュニケーションを

避けてしまうという
デメリットも伴うのです。

ステレオタイプや偏見を変える方法

そしてそんな

ステレオタイプや偏見を変えること
ができる方法も分かっています。

最も昔から言われている方法は、

自分とは異なる社会的カテゴリーに
属する人々と直接的に接触する事です。

そのような人々と
人間関係を持つ事で、

そのカテゴリーに対する
ステレオタイプや偏見は
低減されるだろうという考えです。

例えば、

黒人の友人を作り、
実際に仲良くなる事で、

彼らに対する信念や
思い込みは解消されます。

ただ、対等な立場での接触、
協力的な関係など、

いくつかの条件があると
言われています。

また、自分自身は意識していない
ステレオタイプや偏見を持っていて

それが自分の行動に
現れてしまっている、

という事も多くあります。

このような潜在的な
ステレオタイプを測定する
心理学的手法も開発されています。

ステレオタイプは

人間の自然な
心の働きがあるがため、

無意識のうちに働いてしまう
という特徴を持っています。

そのようなステレオタイプは

必ずしも役に立つとは
限りませんし、

他人を傷つける事もあるでしょう。

例えば、

イケメンや美人であるから
と言って仕事が出来るとは
限らないのですから、

ステレオタイプにのみ
従って判断するのは非常に危険です。

人を判断する際には、

自分に働いている
ステレオタイプや偏見の
可能性を意識しすぎるあまり、

その人本来の評価を見失う事が
ないように注意する必要があるのです。

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