セリグマンの学習性無気力と無力感、諦めと達成感の心理学


今回のテーマは、

セリグマンの学習性無気力と
無力感、諦めと達成感の心理学

について紹介します。

やる気に満ちた状態と
やる気が落ちる状態と、

私たちのモチベーションは
波のように上下するものですが、

極端な無気力状態に陥るのは、

ある一定の心理メカニズムが
あると言われています。

例えば、

失敗してしまった時に、

厳しい親に育てられた人などは

「失敗したら、すぐに
再挑戦しなければならない」

と考えるかもしれません。

これを他人、例えば部下や子供
の教育にも押し付けてしまいます。

が、心理学上これは
正しいやり方とは限りません。

何事にも前向きにチャレンジ
していけばいいという考え方は
少し危険なのです。

ハードルが高すぎると飛べない

これは、落馬したらすぐにまた
鞍にまたがれというのと同じです。

しかし自信をなくし、
劣等感で落ち込んでいるときには、

再び同じ事に挑戦するのが
良いとは限りません。

特に、目標が非現実的なほど
高く、失敗するのが目に見えて
いる場合には、

無理に再挑戦するのは
考えものと言えます。

誰にでも適性があり、

他の人が出来ても自分には
出来ないという事もあるのです。

そうした限界を超えた目標に挑み

失敗して痛手を負うと言う
経験が重なると、

人生を諦めてしまう無気力な
人間になる恐れがあるのです。

こうした諦めと達成感の心理学
について紹介しましょう。

セリグマンの学習性無気力

確かに、少しくらいの
ミスや失敗ならば、

挽回しようと頑張る気持ちが
湧いてくることもありますが、

どう考えても次も成功できない、、

という考えが頭によぎった時は、

無力感を感じるものです。

ところが「それでもやれ」
という状況に追い込まれると、

何度も無力感に
打ちのめされるうちに、

無力感を「学習」してしまい、

そのうち無力感が自分の
メンタルの状態になってしまうのです。

自分が出来る課題であっても、
努力しようとせず、

はじめから諦めるように
なってしまうのです。

さらにひどくなると、

自分の意志で何かを決定したり、

行動したりする事も
辞めてしまいます。

セリグマンの無気力の実験

この心理状況はかつて、
セリグマンという学者が

犬を対象にして無力感の
学習に関する実験を行いました。

電気ショックへの
反応を見るという実験です。

電気ショックを与えられて犬は、

初め行動の自由のきく
段階では当然走って逃げました。

次にひもでつなぎ、

身動きできず、耐える
しかない状態でショックを
与える事を繰り返しました。

確かにひどい実験ですが、

その犬はどうなったでしょう。

逃げたり、戦ったりという

ストレスに対する反応を
こすのが普通だと考えられますが、

どうしようもない
状態に追い込まれると、

犬は動くことすらしない、

無気力状態になるのです。

すると、再びつないだひもを
手放した状態にしても

その犬はうずくまったままで、
ショックから逃げる事を
諦めるようになったのです。

無力感、諦めと達成感の心理学

さらに電気ショックを
与える前にランプを点滅させる
手順を加えましたが、

犬はそれを察知しても
逃げようとせず、

うずくまったままでした。

達成感というのは生きる
上で重要なエネルギーですが、

心理的無力感というのは
意外と簡単に引き起こるのが
セリグマンの見解から分かります。

このことから、

動物は無力感を学習すると、

それを克服するのが難しい
と言う事が分かったのです。

セリグマンの学習性無気力
によれば、

自分の能力を超えた
解決できない事には、

諦めて耐えるしかないと
思うようになるのです。

現代の心理学では

それは人間も同様だと
考えられています。

ですから、

自分の力では極めて困難だと
判断される挑戦は、

無理して繰り返すとかえって
マイナスになる恐れがあります。

押す勇気でなく引く勇気

あまりにも高いハードル、

高いチャレンジやゴールを
設定してしまうと、

やる気を消してしまうのです。

これは自分自身だけでなく、

部下や子供など人を導く
時に注意しなければいけません。

どうしても成功させたいのであれば、

目標を少し下げて、

段階的にチャレンジ
するという方法もあります。

また、自信を取り戻すには、

次のチャレンジは前と
同じ事でなければならない
という訳ではありません。

全く別の挑戦をして
達成感を味わえば、

自然と自信がついてきます。

あるいは時に休息が必要と
判断するケースもあるかもしれません。

高い目標を掲げるのも良いですが、

心に痛手を負ったときは

まず自分に出来る事を確実にこなし、

心と体の活動性、

そして自信と前進する意欲を
取り戻す事が大切です。

出来ない事を無理にやろうとしても、
更なる痛手を負うだけです。

自分を大切にするなら、

出来る課題を定め、
無理なら手を引く勇気も必要です。

セリグマンの心理学実験で
分かる学習性無気力と無力感、

諦めと達成感のバランスを
しっかり理解しましょう。

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