斬新なアイデアほど反対される、全会一致の集団決定は危険

斬新なアイデアほど反対される、全会一致の集団決定は危険
今回のテーマは

斬新なアイデアほど反対される、
全会一致の集団決定は危険

について紹介します。

新製品キャンペーンの
企画案二案が広告代理店から上がってきて

プレゼンを聞いた結果、

宣伝畑の長い城所さんは

斬新で刺激的なA案が気にいっていました。

B案は手堅く好感を持って
貰えるだろうがインパクトに欠け、

他者との差別化が出来ないために
採用にしないと考えました。

ところが、どの案を
採用するかを決める役員会議が
始まる前の雑談の時、

有力な重役の一人が
A案について

「この不景気な時代に、
ちょっと浮ついてるんじゃないか?」

という発言をしました。

城所は思わず、ため息をつきました。

まだ会議も始まっていない
段階の私的な発言だったのですが、

もちろん会議出席者たちは
これを聞き逃すはずもなく、

決して逆らえない意見として
認識してしまったのです。

城所さんの会社の会議は
基本的には全会一致をもってよしとする。

最終的に通ったのは
もちろんB案のアイデア、

当の城所さん自身も
渋々賛成にまわる事になりました。

後で聞いてみると
城所さんと同じ意見を持っていた
人は実は多かったらしく、

影響力を考えずに
そういう発言をした重役にも
困ったそうですが、

事、企画会議に関しては、
会議のシステムそのものを
見直した方が良いのではないかと

城所さんは思っています。

彼の事例から
斬新なアイデアほど反対される事、

また全員賛成の全会一致の
集団決定は危険だということが学べます。

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斬新なアイデアほど反対されるが、、

西武鉄道の堤康次郎さんは
こう言っています。

「全役員が反対したらGO!
全役員が賛成したら危険と思え」

たしかに全役員が反対したらGO

という路線は並の会社では
出来ない事かもしれませんが、

周囲があっと驚くような
賭けに出る時には、

これぐらいの覚悟は必要でしょう。

「前例がないから」
「斬新すぎる」

などの理由で、

アイデアの芽を摘むような決断は

ちょっと待てという事なのです。

ファスナーで世界的に有名な
YKKの創業者、吉田忠雄さんも、

「私は、全員の賛成を待ってやる
ということはしなかった。

全員が賛成するような案では
パンチがないし、

全員が賛成する頃には
もう遅れをとっているものが多いからだ」

と述べています。

「和を持って尊しとなす」

という風土の日本では、

会議でも「全会一致」が好まれます。

事前の根回しで全てが決まり、
会議は結果を確認するだけ…

これでは何のための会議か分かりません。

同調行動、全会一致の集団決定は危険

もともと人間には、

周囲の多くの人の行動を
真似しようと言う群集心理があり、

心理学では

同調行動

と言っています。

アメリカの心理学者アッシュ
が行った実験で以下のようなものがあります。

三本の長さの違う線が紙に書いています。

数人の被験者にこれを見せ、
どれが一番長いかを当ててもらいます。

実は被験者は一人を除いて
全てがサクラなのです。

実験によれば、

サクラ全員が口を揃えて
わざと間違った答えを主張すると、

本当の被験者まで、

その間違った答えを口にしてしまう
という傾向が認められたそうです。

孤立する事を恐れる心は、

客観的な事実まで
曲げてしまうかねないほど
強いものなのです。

路上販売などで

誰も見ている人がいなければ、
ただ通り過ぎてしまうが、

人だかりが出来ていると
つい覗きたくなってしまうものです。

人が集まっているからには
何か特別なものがあるのではないか、

それを知らないのは
恥ずかしい事ではないか、

という意識が働くのです。

だから「サクラ」は効果的なのです。

ただこうした心理、
人と同じ意見を述べてしまう
全会一致の集団決定は危険とも言えます。

斬新なアイデアと集団決定の関係

「流行」も、こうした
群集心理が起こします。

「たまごっち」が流行したときは

猫も杓子も売り場に殺到して
すぐに売り切れになったのもです。

しかし、後で考えてみると、

本当に面白いと
思っていたかと言うと、

買っただけで何もしなかった
という人も多かったのです。

周りの誰もが持っているのに、

自分だけが持っていないと不安だ、
仲間はずれは嫌だという
心理がそうさせたのでしょう。

会議でも同調行動は
起こりがちなのです。

さほど賛成する気はなかったのに、
反対する勇気もなく、

他に賛成者が多かったから
問題ないだろうと思って

つい賛成になびいてしまう
という事があります。

しかし、後で聞いてみると、

みんなが同じ事を考えて

不本意ながら賛成に
まわっていた事が分かりました。

会社の運命を左右するような
会議がこんな調子では

致命的な事になりかねません。

斬新なアイデアという理由で
反対されると、

会社の成長は望めないかもしれません。

会議などの集団決定の時に
起こるような危険な状態を
「リスキー・シフト」と呼びます。

新商品や新プロジェクト
などについての会議では、

これまでにない斬新なアイデアこそが
求められているはずです。

「全会一致」が得られたとしたら、

それはきっと、誰もが
思いつくような陳腐な発想に違いないです。

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