吉本伊信の内観法の効果や方法:浄土真宗ベースの心理セラピー


自分を知る…

というのは人生の大きな
テーマの1つでしょう。

ストレスが多い現代社会、
自分を見失っている人が増えている

というわけですが、

仏教の教えを応用した
セラピー手法が存在します。

内観法は浄土真宗の
修行法である「身調べ」をベースに

僧侶である吉本伊信(1916~1988)が
一般人にも簡単にできるように開発しました。

この手法を応用した様々な
方法がありますが、

基本的なやり方を見て行きましょう。

徹底的に自分を観察する環境

この吉本伊信式の内観法は、

一週間泊まり込みで行う
集中内観が基本です。

クライアントは部屋の片隅の
二方を屏風で囲まれた半畳ほどの
空間の中で楽な姿勢をとります。

そこにセラピストが90分ごとにやってきて

「お世話」「お返し」「迷惑」

という3項目に関して

思い出す事を聞いていきます。

「お世話」とは、

まず母親、次に父親、そして配偶者や
兄弟など身近な人々からしてもらった事、

「お返し」は

その人たちに自分がして返した事、

「迷惑」は
文字通り迷惑をかけたことです。

以上の事柄に関して、
クライアントは過去から現在まで
年齢順に具体的な事実を思い出せる限り
セラピストに報告していきます。

日本人特有の心理学的セラピー

セラピストは報告された
内容を批評する事はありません。

基本的に共感しながら
話を聞き、必要最小限の返答をします。

あくまでクライアントの自らの
過去と直面する力を信頼します。

ただし、母親に関する事だけは、
肯定的な受容ができるように
若干の示唆を与える事もあります。

特に母親から受けた
「ご恩」に重点を置くのは、
欧米発生のセラピーには
あまり見られない発想です。

でこのやり取りの過程では
クライアントは劇的な価値観の
転換を伴うことがあるのです。

他人への感謝と自分の弱さを受け入れる

内観法では
「人間は弱く罪深い存在である」
「人は他人に助けられて生きている」
という浄土真宗の人間観を前提としています。

自分を見つめ直すというのは
日々の忙しい暮らしの中では
なかなか実現できません。

この内観法は、
浄土真宗をベースにした
修行のような環境を設定することで、

自分を知るきっかけを作るのです。

1週間というのは長いようで、
人生単位で見れば短いです。

自分と他人の関係を振り返り、
他者への感謝と自分の弱さを受け入れ
真の自己を発見することを目指します。

このセラピーの効果として
様々な報告がされています。

非行少年の更生など
教育分野にも広がっており、

授業の前に昨日1日を振り返って、
親に「してもらったこと」「返したこと」を
簡単に書くと言う、

インスタントな方法もあります。

集中内観では断食と併用されたり、
森田療法と併用されることもありそうですが、
様々な方法と応用できる、

これからの発展が期待できる
セラピー手法の1つです。

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