アサジリオのサイコシンセンス:統合がキーワードの心理セラピー

分離と統合というのは、

マクロからミクロまで万物に
共通のテーマかもしれませんが、

現代社会を生きていく上で、
多くの分離がはびこっており、

例えば、

親や先生が子供に対して
否定的な言葉をかけると、
自我の中で分離が起こるようになります。

それが心を傷つけることがあります。

サイコシンセンスは、
精神分析のように

心の否定的な諸要素を分析し、
治療するだけでなく、

心の肯定的な要素を認め、
それらを成長させて

調和に満ちた内面へと
統合することを目標とします。

サイコシンセンスの創始者は
イタリア生まれのユダヤ人精神科医の
ロベルト・アサジリオ(1888~1974)

彼は精神分析から出発しますが、
人間を性欲に突き動かされるものではなく、
自由意思を持った存在と位置づけました。

また無意識の上に
上位無意識という心的領域の
存在も想定しています。

上位無意識とは、
高次のインスピレーションや
超越的体験など、

芸術や学問などの分野で
クリエイティビティーを発揮する
エネルギーの源泉とされます。

アサジリオはさらに、
「上位の自己」であるトランスパーソナルセルフが

現実へと投影されたもの(パーソナルセルフ)
であると定義しています。

●サブパーソナリティーを統合する

サイコシンセンスが重視するのは
「脱同一化」です。

例えば、

「私は悲観主義者だ」

などといった風に、

人は無意識のうちに自分の中の
一部分にすぎないもの(サブパーソナリティー)
と同一化していることが多く、

それによって振り回される
結果となっています。

そのために、まずは
自分の中にある様々な要素を
自覚することが大切になります。

その上で、

「私の中には悲観的な考え方がある」

といった具合に俯瞰します。

私を固定するのではなく
流動的に捉えることで、

自分の中のネガティブな部分も
しっかりと統合できるようになり、

心の癒しにつながるのです。

このようにさまざまな自分に
気づきつつ脱同一化していくと、

サプパーソナリティーは
有機的に機能して、

より大きな全体へと
統合されていくとされます。

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