粋、以心伝心など日本文化らしい独自の会話も難しい原因


人口約1億2千万の人が
列島に住む私たち日本人は、

普段、普通に日本語を使い、

何不自由なく会話をしている。。

というつもりになっていますが、

実際には文化的な
ミスコミュニケーションは、

外国の人とだけでなく、

日本人同士でも起こっています。

これまでコミュニケーションの
奥深さを紹介してきましたが、

日本文化らしい独自の会話も
コミュニケーションを難しくする
原因となります。

確かに日本には素晴らしい文化があります。

粋な会話、以心伝心、暗に意味する、
暗黙の了解、行間を読む、詫びと寂び、
あうんの呼吸、ツーカーの仲、

目と目で会話する、1を聞いて10を知る

…など、

そしてこれらに共通するのは、

言葉にしない美学です。

もちろんこれは素晴らしいものです。

日本の奥ゆかしい文化を
作ってきた背景として、

独特のコミュニケーションスタイル
を築き上げてきたわけです。

しかし、、です。

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言葉以外で表現する日本人の特徴

日本には古来から言わなくても
よい事まで言葉にする事は

粋でなく下衆である、

という「わびさび」の考え方が
根付いています。

確かに現代においてもこの流れは
変わっていないように感じます。

その代表格とも言える
フレーズがあります。

「そんな事まで言わせないでよ」

このフレーズには日本人の持つ
性格や特徴が実によく現れています。

質問をした側としては
確証を得たいのに、

質問をされた側はあえて
明言を避ける事で

相手をやきもきさせる事ができます。

いわば会話のテクニックなのです。

これらは手練手管(てれんてくだ)
とも呼ばれ、

人の心を惹き付ける
会話術として江戸時代から現代まで
脈々と使い続けられています。

日本文化の独自のコミュニケーション

このように日本語会話
心理的な駆け引きで成り立っているものが
多く見受けられます。

ある種、省略の文化とも言えます。

それが日本文化の独自のものと発展し
素晴らしい文化を創りました。

ミニマリズムと呼ばれるような
文化は海外の偉人をも驚かせます。

ただ、、風流である反面、
正確に理解する事が困難な事もあります。

会話の趣旨やニュアンスは
分かったけれど、

具体的に何を話していたか
よく思い出せません。

そして、それが日本国内だけで
村や街レベルでの

コミュニケーションをするならば
それほど問題は多くないかもしれませんが、

現代社会のグローバル社会且つ
情報過多時代では難しくする原因となります。

「あれ、取ってよ」

と家族に伝えれば通じることは
あるかもしれません。

が、他人には不可能です。

私たちは誤解を生むような会話を
無意識にやっているのです。

そんな事が多いのも、

日本語の特性として
理解しておいた方が良いでしょう。

前回の話しとも共通しますが、

外国人の人々が日本語を
難しいと感じる理由の一つも
ここにあるのかもしれません。

しかし、現代この「わびさび」の
考え方に基づく会話がどんどん
通用しなくなっています。

こうした文化は日本人の
抽象的な思考を発達させた、

良い面は、もちろんあります。

しかしやはり具体性に欠ければ、

誤解や偏見を生み出す原因になります。

特に価値観の多様化が進む
現代社会において、

グローバル社会においては、

抽象概念を使った会話ほど
危険になります。

粋や以心伝心は外国人には
なかなか伝わりません。

曖昧さは誤解を生みかねません。

つまり、全てを言わなければ
分かり合うのが難しくなってきた
といえるのかもしれません。

コミュニケーションを丁寧に
行う必要が出てきたのです。

日本語とコミュニケーションの関係


ここでひとつ面白い
データがあるので紹介します。

私たちは、日本語を
普通に使いこなしていますから、

なかなか気づかないのですが、

アメリカ国務省の外郭組織である

FSI(アメリカ人の外交官や職員に
任務地での語学を研修させるための組織)

から出されている

「言語習得難易度」

というものがあります。

FSIのリストでは

世界の主要な言語が

レベル1(やさしい)から
レベル4(難しい)まで、

4つのグループに分類されています。

レベル1.

オランダ語、フランス語、ドイツ語、
イタリア語、ルーマニア語、スペイン語、
スワヒリ語、スウェーデン語、ほか

レベル2.

インドネシア語、マレー語、
ブルガリア語、ギリシャ語、ほか

レベル3.

ベンガル語、ビルマ語、ヘブライ語、
ハンガリー語、ポーランド語、
ネパール語、トルコ語、タミール語、
フィンランド語、チェコ語、ほか

レベル4.

日本語、中国語、アラビア語

こうしたレベルに付随して、

グループ事に必要とされる研修
時間の目安が示されています。

レベル1の言語群であれば
24週(720時間)

レベル4なら80~92週
(2400~2760時間)とされ、

4倍近い開きが認められています。

一般的に言語の難易度を左右する要素は、
「母国語との違い」が大きいとは言え、

日本語の難しさを示す興味深い資料です。

私たちは英語を学ぶ時、

言語を習得する困難さを感じますが、

そもそも日本語は難解な言語と言えます。

その難しさに加え

言葉以外の方法で伝える
粋、以心伝心など日本文化ならではの
独自の会話も難しい原因となります。

日本語のコミュニケーションは、

私たち日本人にとっても
難しいものなのです。

コミュニケーション上達のために、
母国語を見つめ直す…

実際には非常に大切なのです。

この辺りをしっかりと踏まえた上で
コミュニケーションスキルを高め、

誤解を減らしていく工夫が必要なのでしょう。

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