他民族がユダヤ人、ユダヤ教徒になるには?改宗方法は割礼も含む


世界の宗教人口比率を見ると…

キリスト教が33.4%
イスラム教が22.2%
ヒンズー教が13.5%

で上位3位が占められています。

ちなみに仏教は5位で5.7%

ユダヤ教はなんと0.2%
という人口比率な訳です。

(2009年度ブリタニカ年鑑参照)

つまり、

世界的に見れば非常に少数ということ。

一般的に考えれば、宗教団体は
その規模を拡大するために熱心に
入信活動を行う事が普通でしょう。

しかし彼らにその特徴はありません。

これはどういう事なのでしょうか。

前回、ユダヤ人の定義
について紹介しましたが、

では仮に他民族がユダヤ人、
ユダヤ教徒になるためには
どうすれば良いのでしょうか?

割礼などをしなくてはいけないのか?

ユダヤ教への改宗の方法や
ユダヤ教から他宗教への改宗の事情など
今回は紹介していきましょう。

簡単には改宗できない宗教


ユダヤ人というのは
その母親がユダヤ人である、

或は正式なプロセスを経て
ユダヤ教に改宗した人の事を指します。

従ってユダヤ人であるか否かは、

ユダヤ教を信じているか、

あるいはユダヤ教徒としての掟に
従って生活しているかどうか、

という事ではないのです。

私たちは生まれる家庭を
選ぶ事はできませんから、

ある意味、運命に従うしかない

という事。

ユダヤ人以外の両親から生まれた人は
ユダヤ人ではないという訳ですが、

つまりユダヤ人でない人が

どうしてもユダヤ人になりたいとか、
ユダヤ教徒として認められるには、

ユダヤ教学校において、数年間
ユダヤ教の教義や掟を学び、

聖書やヘブライ語学習はもちろん、
1年ほどラビの元に通い詰め

ユダヤ教の戒律について説明、
指導を受けなければいけません。

そして当然ながら、男性ならば
割礼を受けなければいけないのです。

最後はミクベ(沐浴場)で首まで
冷水に浸かり、清めの儀式を受ける。

という方法を経て、晴れて
ユダヤ教徒になれるそうですが、

こうした手続きが大変めんどうな分、

ユダヤ教への改宗者は、

その逆のケースと比べ
それほど数は多くはないのです。

非常に門戸の閉じられた
宗教と言えるかもしれません。

割礼はユダヤ人男児の重要な儀式


また、

他民族の人がやはり気になるのは
割礼(かつれい)でしょうか。

割礼というのは男児の性器の
包皮を切り取る事ですが、

旧約聖書には、

男児は生まれて8日目に
割礼を受けなければいけない

と定められています。

割礼とはヘブライ語で

「契約」

という意味であり、

これは、

神とアブラハム(ユダヤ人の父祖)
との契約を指しており、

契約を守る印として、神から
「割礼」を命じられたそうです。

ユダヤ民族は子々孫々これを守れ

という事です。

これはかなり古くからの習慣で、
イエス・キリストもユダヤ人として
8日目に割礼を受けたと言います。

割礼の儀式はユダヤ人家族にとって
大きな祝いの日なので、

安息日には一切の労働が
禁じられていますが、

割礼の儀式は、その中でも
例外なのだと言います。

ユダヤ教はおススメしない?


こうしたハードルの高さもあり、

他民族のユダヤ教徒への改宗の
数はそれほど多くはありません。

ちなみに古代イスラエル王国を
築いたダビデ王の祖母ルツは

実は他の宗教からのユダヤ教への
改宗者だと言われています。

だからこそ、この事実が示すように
太古の昔からユダヤ教は改宗者を
受け入れてきているのです。

完全に門戸を閉ざした秘密結社…

というわけではないのです。

しかしユダヤ教というのは
キリスト教や他宗教のように

布教、伝道活動に消極的です。

非ユダヤ人でユダヤ教徒になる
改宗したいという人がいれば、

「やめておいた方が良い、
相当の覚悟が必要だから」

と、まず思いとどませる
努力をすると言います。

こうした態度も人口比率の低い
少数派の宗教という立場である
要因の1つなのでしょう。

それでも、

改宗に対し考えを変えない人には、

しっかりとユダヤ教の勉強をさせて、
ユダヤ人としての自覚を植え付け、

厳しい試験に合格した人のみが
ユダヤ教徒と見なされるとの事です。

古代紀元前4世紀ヘレニズム時代には、

ユダヤ人は非ユダヤ人に対する伝道を
盛んにしていた時期があるそうですが、

過去にさかのぼっても
他民族からの改宗者をあまり
受け入れない宗教のようです。

そんな改宗者の多くは現在、

ユダヤ人男性と結婚する
非ユダヤ人の女性が多いようです。

ユダヤ教に改宗する人の特徴


もちろんユダヤ人にとっても
イスラエルの国家の安定のためにも

「産めよ、増やせよ」

とユダヤ人口を増やす事は
民族として重要な事でしょうが、

誰でも彼でも良いわけでは無い。。

というところでしょうか。

さて、

現代のアメリカ社会では
およそ15万人ほどのユダヤ教への
改宗者がいるようです。

著名人では、

スピルバーグ監督の妻
ケイト・キャプショー

脚本家アーサー・ミラーと結婚した
故マリリン・モンロー

映画プロデューサのマイク・トッドと
結婚したエリザベス・テーラー

などはキリスト教徒からの改宗者です。

その多くが、エリートユダヤ人と
結婚したキリスト教徒女性…

と言えるかもしれません。

つまり、

彼女らはある種羨ましい立場なのです。

また非ユダヤ人女性が
ユダヤ人男性との結婚を期に

ユダヤ教へ改宗するパターンは
日本でも確認できて、

日本ユダヤ教団で1958~2004年の
間に行われた結婚式を調べると

日本人とユダヤ人のカップルの大半は
花嫁が日本人、新郎がユダヤ人
というパターンです。

また、戦争花嫁第一号
一枝・ナガイ・カッツの夫が

ユダヤ系米国軍人だった
事実が象徴するように、

戦後、日本人女性と結婚した
欧米人白人男性の相当数が、

ユダヤ人だったのではないか
と推測する研究者もいます。

統計的数値はないのですが、

確かに、ユダヤ人が有色人種への
偏見が少ない事実から見れば、

説得力のある説かもしれません。

キリスト教へ改宗するユダヤ人


逆にキリスト教へ改宗する
ユダヤ人を見てみましょう。

こうしたユダヤ人を
改宗ユダヤ人と言いますが、

やはり改宗の主要目的は
偏見差別があったからでした。

特に、差別が強かった
20世紀半ば以前の欧米では

議員や官僚として出世するには
キリスト教徒の方が圧倒的に
有利だったからです。

そんな改宗ユダヤ人の中からも
ユダヤ人同様に、偉業を成し遂げる
人物たちが続出します。

その原動力となったのは、

これまで紹介してきたような
ユダヤ文化の伝承だけでなく、

「二重のマイノリティ性」

が挙げられるでしょう。

彼らは、

離脱したユダヤ人社会からは
「裏切り者」と白眼視され、

同時に、

キリスト教社会からは「元ユダヤ人」
とのレッテルづけをされる、

という辛い立場に立たされてきました。

その苦境の中で、

「世に認められたい」と願う
欲求が人一倍高まったはずです。

英国では大宰相ディズレイリ伯爵、
古典派経済学者で国会議員のリカード

などがその代表です。

差別が比較的弱かった19世紀の英国
でも爵位や顕職を得ようとした場合、

キリスト教への改宗は
不可欠の手続きだったようです。

元ユダヤ人アピールをする現代社会

そして…

ユダヤ人である事が不利どころか、
むしろ有利となったのが
今日の米国政界です。

改宗ユダヤ人の先祖を持ちながら
政界での立身を目指す人の苦労は、

先祖とは逆の意味で大変なのです。

イスラエルロビーなど、
政財界のユダヤパワーは
かつてないほど高まり、

その支持を取り付けなくては
ならないからです。

さらにユダヤ人社会の中には
改宗ユダヤ人を「裏切り者」と
見る人も少なくありません。

それゆえ例えば、

2004年民主党大統領候補指名まで
こぎつけたケリー上院議員も

自分とその先祖が、
改宗ユダヤ人にありがちな

「加害者の側に加わったもの」
では決して無かったという事実を
アピールする必要があったのです。

クリントン政権時の
オルブライト国務長官も

「ユダヤの出自に付いて誇りを持ち、
ユダヤ教とユダヤ文化を自らの
文化的ルーツと感じている」

と声明する事で、
在米ユダヤ人社会からようやく

「名誉ユダヤ人」としての
待遇を手に入れたのです。

ユダヤ人には簡単になれない


こうした改宗ユダヤ人の
複雑な立場もありますが、

基本的に、

厳格なユダヤ教への
改宗プロセスを経ない限り、

たとえその人が、ユダヤの
宗教家が信じるすべてを信じ、

ユダヤ教の掟や習慣を
すべて行っていたとしても、

ユダヤ人として認められず
ユダヤ教徒にはなれない

という事なのです。

一方で、

ユダヤ人の母親から生まれた人で、

全くユダヤ人の宗教とは
かけ離れた生活をしていても

その人はユダヤ人なのです。

こういった点から考えると、

ユダヤ教という言葉の中には
他の宗教に比べて

「国民性」とか「国籍」

といった要素が強く見られます。

つまり、多くの他の宗教のように

「信者として入信する」

というのに比べると、

ユダヤ教徒になるという事は
民族としての市民権を得るという
ニュアンスに近くなるのです。

こうした方法が吉と出るか凶と出るか…

それは歴史の視点によって
評価は変わるでしょう。

が、しかし、

これが彼らの民族的に強固な絆や
アイデンティティを形成した要素
である事は間違いありません。

まあ、もちろん、、

今回の記事はあくまで非ユダヤ教徒の
私がリサーチしただけの理論上の
概念にしか過ぎません。

あくまで机上の空論です。

もし実際にユダヤ教徒に改宗し
人生を生きていくとなれば、

色々な現実を理解できるでしょう。

男性にとっては割礼という
大きな壁もありますが、

真剣にユダヤ人、ユダヤ教徒になる
というならば、さらに詳しい改宗方法を
調べてみてください。

そしてユダヤ教徒として生きていく
という道を選んだのであれば、

色々と教えてもらえれば嬉しいです。

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