筋肉と腱、骨に力が伝わるメカニズム、結合組織と筋膜の役割


今回のテーマは、

筋肉と腱、骨に力が伝わる
メカニズム、結合組織と筋膜の役割

について紹介します。

前回まで、

身体が硬い人が柔らかくしたい…

という際に誤解をしてしまっている
身体の仕組みについて

紹介してきたわけですが、

身体の硬さを生む原因となる
ひとつに「結合組織」の役割が
あるという話でした。

ここで結合組織とは何でしょうか?

読んで字の如く、その働きは
結合する事なのですが、

つまり、なにかとなにかを
結びつけて支持をしたり、
保護したりする組織の事です。

結合組織に含まれるもの
どのようなものがあるかと言えば、

骨、軟骨、靭帯、腱、脂肪

などがあげられます。

結合組織には多くの水分と
繊維(形状の長い細胞からなる組織)

糖タンパクなどの基質と呼ばれる
物質が含まれていて、

その配分によってそれぞれの
硬さにバリエーションがありますが、

柔軟性を高め運動機能を高め、
健康美容長寿を実現するため、

この組織のメカニズム、
結合組織の役割について
詳しく見て行く事にしましょう。

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結合組織と筋膜の役割

さて、なにかとなにかを
結合させる結合組織ですが、

その中で最近特に注目を
浴びている部位が存在します。

それが「筋膜」と呼ばれる物です。

筋膜というのは一般向けの
スポーツ雑誌や健康情報誌などでも、

時々目にする事が増えてきたので、

名前くらいは聞いた事がある
人もいるかもしれませんが、

実際には筋膜はまだ医学的には
解明されていません。

研究は進んでいるのでその秘密や
役割は明らかになって行くでしょうが、

ここであくまで仮説の段階ですが、

そのメカニズムを簡単に
説明してみましょう。

筋肉というのは、「筋原繊維」
と呼ばれる最小単位がいくつか集まって
束になっています。

そうした筋原繊維の束を
ラッピングしてひとまとめにして
いるのが「筋膜」です。

筋肉を束にして膜を張るメカニズム

ソーセージは腸詰めと言われますが、

薄い腸の皮袋に肉を詰め込んで
できたものですが、

このソーセージをイメージしてみると、

肉が筋原繊維の束であれば
筋膜は皮袋のようなもののです。

そして同じような束を集め
さらに大きな束を作り、

その大きな束をまとめてさらに
大きな束を作る、

そうやってできたのが、一般的に
イメージされる筋肉です。

そして、その各レベルで束を作り
ラッピングしているのが筋膜です。

筋肉はトレーニングで破壊、超回復
を繰り返すと大きくなりますが、

筋肉が太い人も細い人も
根本的なメカニズムは同じで、

その中の筋繊維の太さが変わるだけです。

そしてそれはひとまとめに束を
膜で覆っているのです。

これを例えるなら、

グレープフルーツのような物でしょう。

グレープフルーツを半分に切ると、

中に房に分かれた果実がぎっしり
詰まっていますが、

筋肉も輪切りにすると同様の
ような構図になっているのです。

筋肉と腱、骨に力が伝わるメカニズム

そしてこの筋膜にも他の結合組織と
同じく多くの繊維があります。

その代表的な物が、

コラーゲンとエラスチンと言われる
繊維状たんぱく質です。

コラーゲンは基本的には
伸縮性に乏しく、

エラスチンは逆に伸縮性に優れています。

これらが縦横無尽に張り巡らされ、
網目状に筋肉を覆っています。

これもイメージで言えば、

良くキオスクなどで売っている
ミカンを5、6個詰めている
赤いネットのような感じです。

中に手を入れて拳を握ると、
大きくなった拳の分だけネットが
引っ張られ、

縦横斜めに編み目が伸びて行きます。

これが筋膜であり、

これまでの説明だけで
柔軟性を高めて行く上で、

重要な役割という事に気がつくはずです。

そして筋肉と腱、骨に力が伝わる
と言う点でも重要なのです。

筋肉と骨と腱の連動と関係

この筋膜は、ひとつひとつの
筋繊維と筋束をラッピングしています。

さらに同じような働きをする
筋肉を集め、束にしています。

例えば、

足首を曲げる筋肉群をひとまとめにし、

足首を伸ばす筋肉群も
ひとまとめにして包んでいます。

この筋膜による区分けがないと、

相反する仕事をしている
筋肉同士が入り乱れ、

身体の動きがバラバラになってしまいます。

筋肉と腱、骨に力が伝わる
メカニズムとして、

結合組織と筋膜の役割は身体を
効率よく動かす為に

絶対的に必要な組織なのです。

力が発生するメカニズム

筋膜はたくさんの筋肉をを束ね、
最終的には骨にくっついています。

先ほど、筋肉は伸び縮みする事
によって力が生まれ、

その力が骨を動かすと言いましたが、

正確に言えば、

筋肉は骨にはついてはいません。

一般には筋肉は骨についている
と思われていますが、

そのほとんどの筋肉の両端は
「腱」という結合組織になっていて、

その件が骨にくっついているのです。

アキレス腱を思い浮かべてもらえれば
分かりやすいでしょう。

ふくらはぎの筋肉は最後はアキレス腱
になってかかとの骨についています。

アキレス腱と同様、ほとんどの筋肉は、

最初と最後は腱という組織
が骨についています。

だから、

「筋肉が生んだ力は腱を介して骨に伝わる」

というのが正確な表現であり、
人体のメカニズムなのです。

袋状に守られる人体

そしてもう一つ大切なのが、

筋膜という物の役割なのです。

筋肉を包んでいる筋膜は腱に
移行するにつれ、

腱の膜となり骨に付着します。

骨には骨の膜があり、
最終的には筋肉から腱、

腱から骨へと付着する部分は全て
膜で包まれており、

その境目は肉眼レベルでは見えませんが、
体中の全ての組織で同じ事が言えます。

例えば、

靭帯は骨と骨をつないでいます。

靭帯の表面の膜は、くっついている
骨の膜に癒合し、

隣接する筋肉とも筋膜を介して
つながっています。

実際にある筋肉が徐々に
靭帯に移行して骨につくことは、

たくさんの解剖により示されているのですが、

こうした体中は最終的には
ひとつの大きな袋状の筋膜によって
覆われていると考えられているのです。

私たちは胎児の頃、母親の
お腹の中で袋で覆われ守られていますが、

成長した体の中にも
似たような仕組みがあるのは、

まさに人体の神秘のような気がしますが、

筋肉と腱、骨に力が伝わる
メカニズムを考えると、

結合組織と筋膜の役割というのは、

先ほど説明したミカンの入った
ネットの中で拳を握った時に
ネットが伸びるのと同じく、

筋肉が収縮すると、押し広げよう
とする力で張力を発生させ、

その引っ張る力が筋膜を伝わり、
腱を介して骨が動きます。

だから筋肉は腱と筋膜がなければ
骨に力を伝える事ができないのです。

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