司馬遷『史記』に学ぶ上司、リーダーの放任型と管理型の違い


今回のテーマは、

司馬遷『史記』に学ぶ上司、
リーダーの放任型と管理型の違い

について紹介します。

私たちは過去から現代にかけて、

群れで生活をし組織を作り
仲間と共に行動するものです。

そして組織にはリーダーがいて
部下がいるわけですが、

リーダーによってそのチームの
働きは大きく変わってきます。

そして上司やリーダーには、
大きく分けて2種類のタイプが
いるのではないでしょうか。

それが、

「放任型」と「管理型」です。

もしくは親の子育てもこの二つの
タイプに分かれるかもしれません。

あなた、もしくはあなたの
上司はどちらのタイプでしょう。

ここで、華僑成功者も学ぶ
中国の歴史書である

司馬遷の『史記』から、

二つのタイプのリーダーの理想像を
考えてみたいと思います。

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司馬遷『史記』に学ぶ名将と上司

史記に出てくる中国の前漢時代に、

李広(りこう)と程不識(ていふしき)

という名将がいました。

李広は、中島敦さんの名作『李陵』
の主人公、李陵の祖父に当たる人物です。

李広の軍は自由で、
厳格な規律がありません。

いわゆる放任型の将です。

夜も厳しい警戒をしません。

しかし斥候(敵情や地形等の
状況を偵察させるため、部隊
から派遣する少数の兵士)

だけは遠くまで出していたので
敵襲を受けませんでした。

一方、程不識の軍は、

規律が厳格で、兵は休息ができず、
働き続けました。

だからこそ敵襲を受けませんでした。

いわゆる管理型の将でしょう。

李広は知略に優れ、
部下に慕われていた為、

部下を放任しても良かったのです。

一方で程不識は部下に厳しい為に
恐れられていたが、

戦いに優れて名将でした。

つまりどちらも名将であったわけですが、
特性にあったやり方をしていたわけです。

それぞれが逆の作戦を用いていたとしても
うまく行かなかったのでしょう。

放任型の上司、リーダーの特徴

こうした名将のやり方は
現代のリーダーシップに通じます。

ここで勘違いしては行けないのが、

放任型リーダーの仕事は

甘やかしていい加減に管理する

というわけではありません。

李広が部下を放任したのは、
甘やかしたからではありません。

李広は誰よりも勇敢でしたし、
最後は部下に責任を負わせない為に、

失敗の責任を取り、
自死を選んだほどの人物です。

だからこそ部下に慕われ
部下は喜んで彼の為に死んだのです。

李広のような上司、リーダーに
使えたならば、

仕事が楽しくなるに違いないでしょう。

自由に伸び伸びと働き、
才能を開花させる事ができるでしょう。

しかし、部下の側にも
自主的に仕事をする強い気持ちを
持っていなければ、

楽しいだけで終わってしまいます。

一方で李広のような上司、リーダー
になる事は難しいものです。

何が起きようと自分が責任を取る
覚悟がなければ李広のような
マネージメントは不可能です。

覚悟もないのに部下を放任したら
単なるいい加減なチームになってしまいます。

管理型の上司、リーダーの特徴

管理型の程不識は廉潔な人柄で、

皇帝に対しても遠慮せず、

その非を諌めたと「史記」には
書かれていますから、

部下に対してだけ厳しいのではなく、

自分にも、また上司にも厳しく
公正で無私無欲の人だった
とも言われています。

程不識のような管理型の
上司に仕えると、

最初は厳しくて憂鬱な
気分になるかもしれません。

しかししっかりとした規律のもと

ジワジワとやりがいを覚え、
実力が身に付いてきます。

なぜならキチンと仕事をすれば、

学歴、身分など余計な要素抜きに
公平公正に評価してくれるからです。

評価が公平公正な上司ほど
使えていて心地よいものはありません。

こうした公平公正がなければ、
程不識のような上司、リーダーは、

単なる管理が厳しいだけの
心が狭い、ミスを恐れるリーダーに
なってしまうでしょう。

これでは部下は離反してしまいます。

放任型と管理型には
こうした特徴の違いがありますが、
それぞれメリットもデメリットもあるのです。

史記に見るリーダーの違い

言葉を変えれば

李広は情のリーダー
程不識は理のリーダー

という事になるでしょうか。

情のリーダーというのは、

部下の個性を重視し、

個性を発揮させる事で
成果をあげるタイプです。

理のリーダーというのは、

組織を重視し、チームで
成果をあげるタイプと言えます。

しかし両者ともに敵に勝利する事で
他の将軍を圧倒していたのですから、

部下を愛し、そして部下から
愛されていたリーダーであった
に違いないでしょう。

私は司馬遷の『史記』で
出てくる登場人物の中でも
好きな人物が李広です。

私に取っての上司の理想像も
李広の放任型リーダーです。

司馬遷が李広を評して言った

「桃李言わざれども下自ずから蹊を成す」

という言葉があります。

日本の成蹊大学の由来になった
有名な言葉ですが、

人柄を慕って人が集まるという意味です。

李広は出世には縁がなく、
最後まで部下と共に死地に赴き、
部下と一緒に暮らしました。

こんな上司になら命をかけても
良いと思わせるタイプです。

参謀向きではないかもしれませんが、
現場のリーダーとして最適の人でした。

私もこんな上司に仕えたいし、
自分もそうなりたいと思いました。

もちろんこれは私の感覚ですが、

放任型であれ管理型であれ、

こうした理想像を持つ事は
必要ではないでしょうか。

現代に通じる二つのタイプの違いと特徴

ホンダの創業者本田宗一郎さんは、

「私はいつも、会社のためばかりに
働くな、と言っている。

自分の為に働く事が絶対条件だ。

一生懸命に働いている事が、
同時に会社にプラスとなり、
会社を良くする」

と言いました。

この言葉から推測すると、

本田宗一郎さんは李広型
だったのではないでしょうか。

李広と程不識、どちらが良い
とは一概に言えませんが、

両者のマネージメントを
上手く組み合わせる事で
生き生きとした強い組織になるのでしょう。

司馬遷『史記』に出る
両者を参考にしながらも

当然ながら、自分がどちらで
あるかを良く自覚して、

マネージメントすべきである
という事は間違いないでしょう。

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