ドラッカーの考える経営者、企業マネジメントの責任と倫理


今回のテーマは

ドラッカーの考える経営者、
企業マネジメントの責任と倫理

について紹介します。

最近の日本企業でも不祥事が続き
企業の倫理が問われていますが、

ドラッカーはこの問題について、

企業人の倫理、とりわけ
企業のマネジメントリーダーの
倫理や社会的責任について

「その本質はプロフェッショナルの倫理にある。

つまり『知りながら害を生むな』
と言う言葉に集約される」

と述べています。

例えば、

過失と言うのは
どのような善意の企業にも
起こりうる事で、

その場合は責任を取る
事が最大の誠実さとなります。

しかし、知りながら害を生むのは

故意や悪意であり、

プロフェッショナルの倫理に反します。

「愚かなマネジメント」
にほかならず、

企業自体に大きな傷を
つけることになります。

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企業の倫理が低下するのはなぜ?

昨今の一連の企業不祥事以来、

危機管理やコンプライアンスが
注目されていますが、

社会的存在である企業が
法律を守るのは当たり前で、

今更それを守るべき目標として
掲げなくてはならないのは不思議です。

企業存続のためには
何より儲けなければならないため、

悪いと知りつつも

つい反社会的行為に手を染めてしまったり、

社会倫理より企業倫理を
優先させて虚偽の報告をしたり、

或は虚偽と気づきながら、

それを見逃すと言った害を
生んでしまうのです。

これは個人でも同じで、

お金欲しさに知りながら
犯罪に手を染めてしまったり、

仲間からの阻害を恐れて
万引きをしてしまったり、

企業も、個人も、

お金に目がくらむ
物事が冷静に見えなくなるのかもしれません。

でも、それで良い訳がありません。

ただそこにはいくつか
誤解があるのではないでしょうか?

ドラッカーの言う愚かなマネジメント

まず一つ目に、

ドラッカーも言うように、

企業の最終目的は金儲けではなく、

社会の抱える問題解決のために
商品やサービスを提供する所にあります。

目的を追求した結果が
利益につながると言うのが

企業組織の本来のあり方であり、

それによって初めて企業は
社会に継続的に存在できるのです。

この事を明確に認識している
企業や経営者は少ないのかもしれません。

こうした認識を高める事が
企業倫理を高めていく道でしょう。

それどころか、

悪いと知りながら
害をなした上で、

言い訳や責任逃れに周囲する企業は

マスコミの糾弾を受け、

消費者からはそっぽを向かれ、

自らの手で首を絞める結果を
招いてしまう事を

私たちは何度も見てきました。

短期的には、悪事を働く事で
一時的に得をするかもしれません。

しかし、利益至上主義で
手段を選ばないような企業は、

長期的には損をもたらす
愚かなマネジメントと言う事になるのです。

利益を求める事自体は
悪い事ではないのですが、

手段は何でも良いでは、
人類の発展もないはずです。

企業の責任は消費者とつながる

さらに企業倫理や責任を考える上で、

自分たちの仕事に関して
内向きな視点しか持てなくなる時

企業の不祥事は起こりやすくなるのです。

企業のどのレベルであれ

私たちの仕事は
最終的にどこにつながり

何に影響を与えているのかと言うと、

それは最終顧客である
消費者なのです。

株主でも取引先でも
取引銀行でもマスコミでもなく、

私たちの仕事の最も大きな
作用点は消費者であり現場なのです。

その自覚視野の広さがあれば、

食品会社でも、
自動車メーカーでも、
建設業でも何であれ、

消費の現場で悪事を働けば

どれほど重大な
反応を引き起こすか、

容易に想像できるはずです。

自分だけが良いという考えでは、
人間社会ではうまく行かないのです。

そこに鈍感だと言う事は、

視点が社内や供給者側だけで
完結してしまい、

自分の仕事と社会をつなぐと言う
回路を持てないでいる事なのでしょう。

責任を果たさないマネジメント

ドラッカーはアメリカ企業を例にとり

企業が知りながら害を生む
ケースをいくつか上げています。

例えば、

従業員に対するボーナス
退職金、ストックオプション、

と言った付加給与が、

従業員を雇用主のもとに
縛り付けている点

などがそうです。

それを経営者が認識しながら
放置していると言う事は

「知りながら害を生むな」

の原則に反していると言います。

また、企業のリーダーたちが

「利潤の極大化こそが
企業の最大目的である」

と利潤動機の説明だけに終始して

利潤の正当な機能や役割について
きちんと説明していない点は

ドラッカーに言わせれば

「資本家の欲望について語っているだけで
企業の社会的役割には触れていない」

と言う事になります。

利潤と言うのは単に企業活動の
動機と言うだけでなく、

経済と社会にとっても
必要不可欠なものです。

個人の責任は必ず全体に影響します。

この点についての説明責任を
果たしていないのであれば、

プロフェッショナルの倫理に
欠いた経営者、マネジメントと
言わざるを得ないのです。

プロの倫理観を持ちながら
しっかりと成長できるビジネスを行う、

これが一番大事な、

特にこれからの時代に求められる
企業、そしてそこで働く人の
考え方なのかもしれません。

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